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zoom RSS 映画ドラえもん「のび太と緑の巨人伝」感想その1〜良かった点&総合感想

<<   作成日時 : 2008/03/11 23:53   >>

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毎年恒例、ドラえもん映画「のび太と緑の巨人伝」
感想その1です。
ネタバレを含みますので、以下ご了承ください。

なお、鑑賞はこの時点でまだ一回のみ、
「映画ドラえ本」ならびに「映画ストーリー」(コミックス)は
見ていない状態ですので、
理解が足りてない部分も多いですが、
そこらへんは「あたたかい目〜」でお願いいたします。
感想その2で分かってきたことを補足しました)

監督:渡辺歩 脚本:大野木寛 作画監督:金子志津枝
※作品の核心に関わる記述を含みます! ご注意ください。


さて、本編。

一言で感想をまとめるなら、

「オリジナル映画の中では
 一番良かったかもしれない‥‥」

ではないかと思います。

「オリジナル」というのは、藤子・F・不二雄先生の亡くなられた後、
「南海」〜「ワンニャン」そして今回の「巨人伝」にあたります。
(「パラレル西遊記」は除きます)
つまりは、全体的に見れば好印象だったということです。

もちろん「ん〜??」な部分もありましたが、
そのへんは後述するとして、まずは良かった部分について。

・作画&美術
これが一番良かったと思えます。
若干終盤に「ありゃ〜?」と感じるパートがあったのですが、
そこを除けばよく一年?でここまで持って行ったなというくらい。
作品の性質上、とにかく、緑、緑、緑の
植物がざわざわキラキラわさわさするのが
非常に丁寧で美しい!

単に私が慣れただけかもしれませんが、
キャラクターの動きや表情も自然かつなめらか。
映画独特のあのじゃじゃっとした自由線も
3年目に入り、安定感と魅力を増している気がします。
正直、のび恐2006の時は、ワザとなのか崩れてるのか分からない画があったんですが…

植物星議会?の場面は、ドーム状の空間の描き込みに
議員らしき植物星人がぎっしりと、
細かく動きつつ、光球(投票?)が乱舞し、
中央発言者のホログラムまで明滅するという凝り様。

植物星でのび太達が冒険した各所や各人物も
それぞれ非常に緻密に描きこまれていたのも印象的。
相当多くのイメージボードが作られたのでしょうか。

前半の野比家周辺の背景美術ももの凄い密度で
ひっくり返りそうになります。
と、いうか、テレビシリーズとはまるっきり別世界ですな…
ピンクレディーらしきイラストや家具など、
全体的に昭和50年代くらいの雰囲気でイメージされているようです。
のび恐2006もそうでしたが、
「感動短編シリーズ」の渡辺監督ならでは。


後は長くなりそうなので、「おおっ」と思ったところを
箇条書きにて。

・キー坊は靴を履く
キー坊に限らず、リーレ、ジャイアンそしてのび太と、
要所要所で「靴」がうまく使われていたと思います。
のび太のお下がりの靴を履くことで「弟が出来たみたいだね」、
そして最後に手元に残った片一方の靴‥‥

・赤いじょうろの女の子
リーレといい、キー坊もやっぱり男の子か…じゃなくて、
女の子も出木杉も近くの農家の人も
キー坊が遊んでいる様子を普通に見ているのに少し驚く。
原作より人間に近いゆえか、青ダヌキロボットで慣れているのか‥‥
じょうろもある種キーアイテム。

・ポコポコステッキ(仮称)
リーレがキー坊をムキになって
追っかけまわしていた場面が妙に印象的。
映画を見るまでは、リーレはもっと年齢の高い、
すましたキャラかと思っていたので意表を付かれました。
いささか乱暴な振る舞いをポコポコ音で和らげつつ、
大胆に崩した表情で魅せます。

・ゲスト芸能人声優陣
パルナ(ナスっぽい部下)‥‥本人も言ってますが
 有田哲平さんで違和感無し。デザインも含めて。
長老ジィ‥‥結構普段の三宅裕司さんっぽいが、
 それほど起伏はいらない役なのでまあこれで良いかと。
リーレ‥‥堀北真希さんは普通にうまいですよ。 過去の二人は(自主規制
キー坊‥‥吉越拓矢くんは現時点8歳ということですが、
 既に経験を重ねているとのことで、納得の演技。ピー助は(略

・ドラミは損な役回り
映画では道具使用制限がかかることが多いのですが、
今回は定期点検のために預けるという展開に。
ドラミは完全にこの制限をかけるためだけの登場
になってしまったのですが、
新魔界でオイシイところをかっさらったから仕方ないのか。
これに加えて、植物星の宇宙船に吸い込まれるときに
道具を落とすという描写も付いています。
どっちかで良いような気もしますが、
多分その辺はあの伏線との兼ね合いかと。

・ぼくにはこれしか出来ないから
植物星人を説得して回る事も、
緑に埋まった街を掘り起こす事もできない、
物語の主人公でありながら直接強大な敵を倒すこともできない
(これまでのすべての映画でもそうであったように)
のび太が取った行動は、
囚われて力をなくしたキー坊に語りながら水をあげること。
事態の大きさのわりにご都合主義かもしれませんが、
地球の植物資源を巡る問題も、
もしかしたらこうして一本の木に水をあげることから
始まるのかもしれない、と思わせる
象徴的なシーンでした。
のび太とリーレが足をつけてフニャフニャ顔になった池は、
任天堂のゲームによく出てくる感じのやつ? (変な例え)

(そんなに)泣き叫ばないのび太
「ピー助!」の時に比べると、終盤はそれほど
「キー坊!」とは叫んでいなかったのび太。
別れの時も意識してか抑え目。
キー坊の決心を静かに受け入れているようにも見え、
成長しているのかなとうかがわせます。
最後の最後、何も聞かないママに飛びつくのも良シーン。

・あの木のようにのびてほしい
同じ渡辺監督の「ぼくの生まれた日」からの一場面。
うゎコレ持ってきますか、
キワドイとこ突いてきますなあ。(涙腺的に)
のび太にとって苗木というものが、
生誕からの深い関わりがある存在だということを
さりげなく示唆。
大山ドラ時代からひとつながりのものだという点も意義深い。

・いいんだよ(パパ)
のび恐2006のときも、「生まれた日」ほか感動短編の時も
渡辺監督はパパの使い方がニクいなあ。
もういっそ、パパをメインにした短編を (え

・カニVSエビ
のび太の本棚の一冊。3年連続登場‥‥だよね? 
魔美は?

 ◇

〜微妙ポイント〜
当然良いところばかりじゃ無い訳で。


何が気に入らないって、


東京がジャングルになって‥‥ない!!


※元ネタはF先生の短編「みどりの守り神」です

いや、緑には覆われてはいるんですが、
想像していたのとなんか…違うような。
ポスターや美術ボードには
新宿が葉を持つ植物に覆われている画が描かれているのですが、
そんな描写本編に出たっけ?

私が居眠りしていたのでなければ、
こうムニュムニュっとした緑色のジェル状の物体
ぶわわわ〜っと広がっただけのような。
しかも覆われるというより埋まるという感じで、
東京タワーが四分の一ほど出ている他は
ほんの数えるほどしかビルが見えないんですが。
ついでに緑色の巨神兵みたいなのは
コピペしたようにイヤってほど居ましたが。


 ‥‥ 時 間 切 れ ?


そうだとしたら、なんて勿体無い。
前半で述べたように地球に戻るまでの部分は
作画や美術がものすご〜く良かったのに!

個人的には一番楽しみにしていたのが
この「東京ジャングル」だっただけに
非常に残念でなりません。
何というか、文明社会が滅ぼされているのに、
なにか始まりつつあるようにも見えるという、
破壊と再生が同時に感じられるあの構図が最高だというのに!
@「みどりの守り神」

そういった個人的感情は抜きにしても、
あそこまで完璧に埋まってしまうと
地球だか植物星だかもよく分からず、
のび太たちの受ける衝撃も伝わりにくくなるのではないでしょうか。

ここが一番残念なポイントでした。


・脚本というかストーリー展開
地球の緑を守るため、人間の文明を滅ぼして
一斉緑化計画ということ自体は良かったです。
原作では単に地球から植物を「救出」して
その結果動物が滅びても構わないというものだったのですが、
「雲の王国」のノア計画をプラスしたようなイメージでしょうか。

ただ、その後の事態の収拾の仕方についてが少し気になります。
原作「さらばキー坊」や「雲の王国」では
キー坊やのび太たちが説得を試みることで、
とりあえずの危機を回避しています。

ところがこの「巨人伝」では‥‥
読み違えていなければ植物星側の自滅とでもいうか、
作戦失敗による計画の途中放棄という事態になっています。
結局(上で述べたようにそれは良くもあるのですが)
のび太がキー坊を緑の巨人システムから切り離しただけで、
緑ジェルに埋まった地球と、掘り起こされた?植物星の過去、
ついでに両星間通路の詰まりやらなんやらの問題は
全部長老ジィ一人でキレイさっぱり片付けちゃってます。

力じゃ何も生まないということを
自ら悟ってくれたらしいシラー(大臣)と、
どうやら何か吹っ切れたらしいリーレが中心となって
地球緑化計画は中止。
あたたかい目で見守ってくれるようです。

‥‥と、なると、本当にそれで良いのかという気が
しないでもありません。
体を張った説得をするでもなし、
未来への決意表明があるでもない、
正直、「こんなことで納得してくれるの?」
という素朴な疑問がふつふつと。
勝手に失敗して幸いにも反省してくれただけのような。

つまりは相手側の突きつけた問題点に対して、
言わばノーフォローのままということでしょうか。
現状を理解してもらう事も今後の約束も
何もなしのようになってしまって良いのかなというところです。

原作の「百年後、地球が今より荒れていたら…
われわれはもどってくるぞ!」
「うん、わかった!」
という会話の重さが印象的なだけに
いささか気になる点でした。


個人的には長老ジィがみんな解決というのも
ちょっと安直な気がするのですが‥‥
惑星そのものとか神的な存在らしいから良いのか、な…??

・リーレちゃん
リーレはなかなか良いツンデレ キャラでした。
が、結局何に迷っていたのかがいまいち見えてこなかった気が。
仮に「すべての緑のための決定と個人の感情との間に揺れる」、
ということならわかるのですが、どうもそのようには見えない印象。
単に王女という地位と孤独に苦しんでいるようですが、
疑問を感じつつも「緑の巨人」起動にGOサインを出すという構図は
少々不可解でした。
おそらく王女として何をしたら良いのか分からない
という感じなのでしょうが、
もう少しそのへんを掘り下げて欲しかったところ。
写真の両親もさらっと流れてしまいました。


と、いうわけで、ストーリーなどに微妙評価をつけてしまいましたが、
あの展開で無理にメッセージ性を出そうとすると
多分鬱陶しくなるか破綻するんじゃないかという気がするので‥‥
あれはあれで良かったんじゃないかと思います。

いやらしく感動を狙ったり、幼稚になったりと
余計なマイナス点を出していないので
特別イライラする事もありませんでした。
ロボット親子の共鳴とかおしり印のきびだんごとか要らな…(規制)

全体としては、
はじめの方に述べたようなイキイキとした作画、
キー坊の野比家での日々や
詳細に描きこまれた植物星の冒険の部分だけ
総合評価を「オリジナル映画の中では一番良かった!」
にできるほどお釣りがくると感じました。

長くなりましたが第一回感想はここまで。
映画ドラえ本やテレビスペシャルなどを観た上で
第二回鑑賞に行って、
謎だった部分や理解が深まった部分などを
書きたいと思います。
2009年映画の衝撃の予告についても!?

感想その2(何が足りなかったか?)へ続く
感想その3(コミック版・公式ガイド紹介)

映画スピンオフ番外編「もう一つの緑の巨人伝」感想
映画以上?の良作!

参考:「のび太の恐竜2006」感想
    「のび太の新魔界大冒険」感想



‥‥リーレの部屋にあった、キー坊の頭みたいな飾りって何?

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映画ドラえもん「のび太と緑の巨人伝」
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