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zoom RSS 「緑の巨人伝」関連本紹介〜コミック版&公式ファンブック

<<   作成日時 : 2008/04/11 21:21   >>

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※映画本編の感想はこちら→その1 その2
映画「ドラえもんのび太と緑の巨人伝」関連本のうち
主なものは以下の三冊です。
・劇場販売の映画パンフレット
・映画ドラえ本「のび太と緑の巨人伝」公式ファンブック
・映画ストーリー「ドラえもんのび太と緑の巨人伝」(コミック版)


パンフレットは劇場上映中限定、
映画ドラえ本は雑誌扱いなので入手はお早めに。
正式なタイトルや発売元情報は記事の最後にまとめてあります。


〜コミック版〜

藤子プロの岡田康則さんが、
映画脚本担当の大野木寛さんのシナリオを元に
コミカライズしたものです。

画像


お読みになられた方はご存知でしょうが、
まず、

 ・映画と展開が違う!

そのためか、あるいはマンガという媒体の違いからか、

 ・映画より話が分かりやすい!

という二つの大きな特徴があります。

映画を見ていて
「何か良く分からなくてスッキリしなかった」
という印象を持たれた方は、
ぜひコミック版にも目を通されてみてください。
ただし中盤以降の解釈が異なるものなので、
映画の描写をそのまま補足する内容ではありません。

実際の製作過程は不明ですが、
ひとつのシナリオを二者がそれぞれの持ち味で料理した結果、
それぞれに味わいの違う作品ができたとのではないか
という印象です。
比べてみることで、お互いの良さや
相違が際立つものかもしれません。

ただ、個人的には映画版だけでは
良くも悪くも不十分な気がするのですが‥‥

以下、簡単にコミック版の感想と映画との相違について。
ネタバレを相当に含みますのでご了承ください。


・アサガオを枯らした過去
のび太の精神的変化(成長)がうかがえる描写でした。
あのネンドバケツに植えられていることで、
キー坊の存在の余韻が感じられると同時に、
次代へ引き継がれていく生命も感じられる気がします。

・うら山との心の交流
「心の石」(なぜか「土」ではない)を使って
うら山に意思を(だから石?)持たせて友だちになったのび太たち。
きのこのベッド、ジャングルアスレチック、
畑のレストラン等々「楽しく」て「美味しそう」な名シーンです。
後の伏線にもなっています。
 
・時門
タンマウオッチではなく、
時門を閉めきることで、時間を止めたという仕組み。
作動も偶然ではなく、
意思をもったうら山によってなされたということに。
因果関係は整理されていて分かりやすくなっています。

・シラーの野望と扇動
シラーがなぜそんなにも地球の動物を目の敵にするのかは、
映画版同様いまいち不明瞭ではありますが、
「リーレ様は地球人によって誘拐されたのです!」
などと煽る描写が入り、
地球に攻め入るまでの流れが自然なものに。
「地球生まれのキー坊なら巨人の核にしても構わない」
と語るコマなど「敵側の論理」もより理解しやすく描かれています。

・植物星の過去
植物と動物とで過去に争いがあったということでした。
「緑の巨人」が何だったのかについては、結局はっきりしませんが、
王族と緑の民とで解釈が違うのも興味深い点です。
ちなみに「もうひとつの緑の巨人伝(テレビオリジナル)では
"願いを叶えてくれる"などというナゾの伝承まで‥‥
各媒体で少しずつ設定が異なるのはちょっと分かりにくい。

・動物と植物の共存
映画では壮大にぶん投げられた感のある、
「植物と動物の関係」についてをある程度フォロー。
植物星の土がやせているのも、
動物との接点が断たれているせいなのかとも推測できます。

もっとも、レンゲにつく根粒細菌や、
花粉を媒介する虫の扱いはどうなってるのかなど、
映画、マンガ双方共に
そのあたりの詰めが甘い印象なのが残念。
「花が咲いていない」ことについては
マンガ版の方がうまく処理できていると思います。

・リーレは許可しない
映画でリーレが緑の巨人起動を指示してしまう心情が、
どうにもこうにも理解できないのですが、
こちらではシラーを止めようとしています。
そのほうが自然‥‥

・双葉型の笛の音&「キー坊が立った!」
この部分の描写は決して悪くはないのですが、
個人的には映画の方が好みかも。
「声が届かなくても笛の音は届く!」とか
「"カッ"と光って吹き飛ばす」てのは
分かりやすいですが、少々お約束すぎるきらいが。

・こんなくつが入らないくらい
続くセリフは「でっかい巨人になるんだぞ!!」(のび太)。
物語の中で度々登場した「くつ」が
この部分に集約されることに気がつくと
なかなか感慨深いものがあります。
映画で「片方だけ手元に残る」のも悪くはないのですが‥‥

 ◇

全体的にコミック版の良さを考えてみますと、
マンガという媒体の性質上、
ページをめくる速度は個々人に委ねられているので、
内容が分からなくなるということが
比較的起こりにくいのではないかと思います。

それに加えて、場面ごとの間が設けられていたり、
セリフや表情によって感情が明確になるようにするなど
細かな工夫もされています。
特に、時間が止まっている理由や、
キー坊が捕まる理由など、
「なぜそうなる」「なぜそうする」といった因果関係が
かなり分かりやすくなっているという印象です。
ちゃんと「楽しく遊ぶ」描写が入っているのも
個人的に良評価でした。

では映画版はなぜ随分と異なる方向性になってしまったか
ということについて。
それについてはどうやら渡辺監督の意向が
大きかったようなのです。


〜「のび太と緑の巨人伝」公式ファンブック〜

特別付録にエコバック、
綴じ込み付録に「スカイリーフグライダー」、
「オリジナル原画ポスター」
が付いたこの一冊。

画像


昨年、一昨年に続く「映画公式ガイド本」なのですが、
残念ながら過去二冊ほどの濃度はなく、
本の構成も映画関連は50%程度というさみしさ。

「美術イメージボード」や
「キャラクターイメージラフ」
「作画監督インタビュー」
「CG技術の裏側」
などの記事を期待していたのでかなり残念でした。

内容的には "帰ってきた「もっと! ドラえもん」"
とでも称した方が適切かもしれません。

そう割り切ってしまえば、
・最新グッズ紹介
・エポック社「ひみつ道具シリーズ」開発部インタビュー
・メディコム・トイ代表赤司竜彦さんインタビュー
・「ドラえもん検定2008」
・「私、ドラえもんのおかげでまんが家になりました!」
などなど楽しい記事が掲載されている冊子ではあると思います。
「ドラえもん検定2008」はマニアもニヤリとするネタばかり。


映画関連は以下の通りでした。
・原作「さらばキー坊」完全収録
・てんコミ探偵団「のび太と緑の大研究」
・藤子・F・不二雄先生メッセージ再録
・「さらばキー坊」掲載初出時の幻のカラー扉絵
・映画ストーリーダイジェスト
・レギュラー声優座談会+他出演者コメント
・絢香さんインタビュー
・渡辺歩監督インタビュー(2P)
・未公開初期設定画集(2P)
・藤子・F・不二雄の眺めていた風景
 &「ぼくとキー坊と藤本先生」(たかや健二氏)
・その他(植物SF作品紹介など)

映画との関連で読むべき記事は
やはり渡辺監督のインタビュー。
わずか二頁というのが泣けてきますが、
アレやコレがどうしてあんなことになったのかが、
なんとなく伺えてきます。

一番伝わってきたのは
キー坊とのび太の関係に焦点を絞る」ということについて。
この点にこだわりがあったために、
いろんな要素をバッサリ削ることになったのではないかと思われます。

『この映画ではのび太とキー坊の、非常にパーソナルな関係を
描いています。そこにひみつ道具を使うことで、
二人のストーリーを追い越しちゃうようなことはしたくなかった』
(「映画ドラえ本 のび太と緑の巨人伝公式ファンブック」p.61)
と、語られている部分が象徴的でしょうか。

「心の石」を使わなかったことや、
「緑アンテナ」が結局ただの風車であったのも、
同様の理由によるものだということです。

これに関しては"賛賛否否否"くらいはあれど、
しっかりとした監督の意図があってのものだということが分かって
良かったかと思います。
「ぼくにはこれしかできないから」と
キー坊に水をあげるシーンは、
この方向性がいい形で実った場面だと感じられました。


ちなみにのび太がキー坊を拾った時点で、
造園用に根っこが巻かれていた状態だったことについては、
『のび太に苗木をひっこ抜かせたくなかった』
とのこと。納得。


〜劇場用パンフレット〜

例年ならこれを「関連本」には挙げないのですが‥‥
上の「公式ファンブック」には収録されていない
設定資料が数点載っているので、
余裕のある方はチェックしてみてください。

リーレの初期設定画は全体的に幼いイメージで、
ムチを持っているものがみられます。
また、
「忍び寄るカゲ、本来ウラ山にありえない巨木が現れていたりする」
と書き込まれたイメージスケッチ、
「『すこしふしぎ』は『すぐそばのふしぎ』」
という渡辺監督のメモなども興味深く眺めることができます。
だからなんで公式本にこれが載せられなかったのか(規制


以上、長くなりましたが、関連本についてご紹介してきました。
「のび恐2006」「新魔界」の時は
ここまでフォロー出来なかったのですが…
今回は映画が「一回観ただけでは何だかよく分からない」と
評判のようですので、少しでもご参考になれば幸いです。
こんな年に限ってガイド本が微妙(規制

一冊だけ購入するならコミック版を推しておきます。

映画版とは若干方向性が異なりますが、
一冊でキチンと完結している分かりやすい構成でした。

時門を閉める動きと
ドラの口をひねる部分のオーバーラップ、
「愛のアニョハセヨ」なる番組のネーミングセンス、
「役者ダイコン」というオリジナル道具の面白さ等々
ひとつのマンガ作品としての完成度も高いものだと思えます。
(このあたりが気に入った方は「ミニドラにおまかせ!」もおススメ)

しつこいようですが「公式ファンブック」は
雑誌扱いなので、早めの確保をお忘れずに!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◇書誌情報

てんとう虫コミックススペシャル548
「ドラえもん のび太と緑の巨人伝」
(表紙には「映画ストーリー」の表記あり)

著者 岡田康則 (まんが)
   藤子・F・不二雄 (原作)
   大野木寛 (シナリオ)
※奥付では単に「藤子・F・不二雄プロ」表記

2008年3月13日初版第1刷発行
小学館
ISBN978-4-09-140548-7
本体457円+税


小学館スペシャル(←雑誌名)5月号
映画ドラえ本「のび太と緑の巨人伝」公式ファンブック

小学館
2008年5月1日発行
雑誌コード04713-5
定価 1200円


映画ドラえもんのび太と緑の巨人伝 (劇場用パンフレット)
東宝(株)出版・商品事業室
2008年3月8日発行 500円

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