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zoom RSS ドラえもん10年11月19日放送感想(あやとり世界の王様に)

<<   作成日時 : 2010/11/20 10:20   >>

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練馬区月見台すすきが原にあやとりの天才少年現る!!
その名は野比のび太! 
彼こそがその素晴らしい技術と指さばきで、
世界中に夢と希望を与えてくれる存在になるだろう!?



あやとり世界の王様に
 →てんコミ15巻ほか、「あやとり世界」

もしも世界中があやとりに夢中だったら!?
を、「もしもボックス」により実現するお話。

映画版でもおなじみの渡辺監督が絵コンテを手がけ、
総作画監督の丸山さんも参加されたとあって、
すみずみまで動きがなめらかで、表情やしぐさにも味がありました。
テレビ画面の向こうに、本当にのび太やドラえもんが居るような、
自然で人間的な芝居が魅力たっぷりで、
始終眺めていても飽きさせません。
さすがの出来です。
坂道も欠かせません。

しかしながら、
良かった、文句のつけ所がない……はずなのに、
どこか、「もっと!」というような物足りなさをも覚えてしまいました。
クオリティが高いからこその期待でもあり、
単純に私の読解力不足なのだろうとも思います。
要は「うわ、これイイ! だからもっと観たい!」
という感情によるので、ご容赦頂ければ幸いです。


 ◇

渡辺監督の持ち味は、
過去の作品を見るに(「ベロ相」「あの窓」「45年後…」など)
些細な芝居や小道具、室内や背景の描写による画面作りで、
キャラクターに厚みを出すこと、
物語に奥行きを与えることだと考えますが、
今回の「あやとり世界」で
この手法が遺憾なく発揮されていたかと言うと……
そこまででもなかったような、そういうのとは違ったような。

そもそも「あやとり世界」は
「あやとり至上主義の世界」の馬鹿馬鹿しさ、
無茶苦茶で大げさな様子を楽しむお話であり、
系統が全く異なるので当然と言えば当然なのですが。

もっと弾けた馬鹿馬鹿しさを極めるとか、
あやとりの才を認められるようになったのび太の喜びや開放感を
主軸にするとどうなるかとか、
あやとりを避けるドラとの温度差を強調しても面白かったんじゃないかなとか、
もうちょっと、もうちょっと!どれかを、
特に掘り下げて観てみたいお話だったかなあという印象です。

いや、プロあやの対決ぶりとか、
因縁をつけるチンピラをあやとりでなぎ倒す?くだりなどは、
「す、すごい! なにこの"あやとりバトル"アニメ!」
という迫力だったのですが。

前述の渡辺節の細かい芝居や自然な雰囲気が、
逆に「あやとり世界の異様さ」を薄めてしまっていたのかもしれません。
やってることは変わらないのに、
持ち上げたり軽く見たりするという価値観の変化が魅力のお話なので、
リアルさよりも異様さが物語を引き立てる感じでしょうか。

異様な事態に対してもツッコミ不在で、
「いやいや、それおかしいから!」
と視聴者が突っこんでもキリがないくらい
トバしていっても面白かったのではないかなあ、とも感じます。

あるいはやっぱり、
普段相手にもされないあやとりを評価してもらえるのび太の心情を、
もっと観たかったなあ…という気持ちも。
苦手や弱点ばかりののび太にとって、
私などが想像する以上に、夢のような世界だったのではないかと思うのですよ。

二段ばしごを披露した後、ひとり空き地を離れて歩き出し、
落ち着いた表情から、口元が緩み、笑みが浮かび、
組んでいた手をぱっと広げ、あやとりひもがぴんと張り、
ゆるやかな歩みだったものから、飛び跳ね舞い踊り出すという、
一連ののび太の動き!
その感情の表現はさすが渡辺監督というほかありません。

それだけにもうちょっといろいろ観てみたかったなあ…と。
あやとりひもの状態で心情を表現するのはこの話ならではで、
とりわけ感服しました。


 ◇

その他についてはひとことずつ。


・随所に挟まれた普通の猫の描写

オチの伏線…でありつつも、
あやとりに価値があろうが無かろうが、
関係ないとばかりに振舞う猫の様子に、
ああ、これはもしもボックスが作り出した仮定の世界なんだと、
視聴者が我に帰ることのできる要素でもあったのではないかと思います。
あくびまでする猫によって馬鹿馬鹿しいまでの盛り上がりを、
改めて客観的に捉えられる配置でしょうか。


・あやとりの指さばき

空き地の場面でののび太の指のアップや、
生き物のように踊る赤いひもの描写がめちゃめちゃカッコいい! 
しびれます!

…が、指の動きや、ひもの途中の形などが、
実際のあやとりとは若干異なるようなのが個人的に残念でした。
勘違いかもしれませんが、完成したのび太の「さかずき」では
ひもを人差し指にかけているにもかかわらず、
最初は中指にかかっていたような気が??
アニメですから簡略表現も当然なのですが、惜しい!
逆にママに「ほうき星」を披露しようとする場面は手順も本格的で、
途中までなら実践できそうなほど細かく描かれていました。


・もしもボックスの世界変換描写

他の話や「新魔界」などで、
もしもボックス外観上部に取り付けられている時計の針のようなものが、
「ギリギリ…ばしゃり」と交差し、入れ替わる演出が好きだったのですが、
今回は電話機?がジリリと震えるだけでそれはなし……
と、思ったら、ポケットから出したときと使用後で、
ちゃんと針の部分の色が変わっていて、
世界が入れ換わっていることを示していました。
細かいところも忘れていないのがすごい!

のび太のシュークリームが
テレビのチャンネルを替えるごとに減っていく様子も含め、
画面に映っていない部分で何が起こっているか、
いくつかの場面で時間経過がさりげなく示されているのが良かったです。


・坂の上で糸がからまっちゃった!(ジャイアンやのび太)

話が一区切りとなる箇所で意図的に差し込まれたカット。
間の取り方としても興味深いです。
傍らの電線が複雑に交差しているのもあやとりを示唆?


・我ら藤っ子キャラクターズ!

懐かしい顔ぶれがちらほらと。
宣伝に使うまでも無く、
これくらいはわりとしょっちゅうあることなのですが。
魔美とノンちゃんの登場にはやはり「おおっ!」となりました。
あの窓にさようなら」のひできさんが街に居たのも感慨深い。
渡辺監督の手がけた作品つながりでもありますが、
彼が東京で、どのような日々を過ごしているのか、
ももえさんからの手紙は届いているのかが気になるところです。
これも「奥行き」を生み出す演出でした。

小池さんがドンブリを掲げている場面では、
「ドラえもんの大予言」の運転手っぽい人が居たり、
プロあやの会場にハナさん似の人が居たような気がしたりと、
ほかにもまだゲスト出演があるかもしれません。


・勉強よりあやとりの研究?

パパが帰ってきたときにのび太が居間でマンガを読んでいたのは、
勉強を第一の価値とされていないため…かもしれません。
が、せっかくのあやとり至上主義世界なのだから、
思う存分、堂々とあやとりをしてもいいんじゃないかな、
という気もしました。
その後の展開のために、
この段階で技をパパたちに披露するわけにもいかないのでしょうが。


・代理くまちゃん

解説席の後ろでピースサインをしていた子どもが、
警備員に注意され、さらにその後の場面では
代わりに熊のぬいぐるみが置かれていた……というネタがあり、
笑わされると同時に、時間経過を示すものとしても興味深かったです。
肝心の試合よりどうにもそちらが気になってしまいましたが、
かみ合っていない実況解説者のコメントに至るまで、
すみずみまで「プロあやタイトルマッチ」の雰囲気が
作り込まれていた印象です。


・「大森林」→「ギャラクシー」の反撃!

私は原作をずっと
「『大森林』を受けて取り、そこから『ギャラクシー』を構成」した
のだと思って読んでいましたが、
今回のアニメ化では、チャンピオンは「大森林」を文字通り奪い取ってから、
一旦ほどいて?最初から組んでいたようにも見えました。
些細なようですが、あの「大森林」を
あやとり的にどうやって「取る」のかが、
長年の疑問だっただけに少し残念。
しかしあの鍛え上げられた筋肉はなんの意味があるのでしょう。
やっぱり毛糸を引っ張ってトレーニングしているのか?


・豪華な朝食とおつかい大臣

朝食が野比家とは思えないほどリッチになり、
のび太へのパンが極厚になるVIP待遇に!
やはり契約金の影響かもしれませんが、
変わらずにのび太をお使いに出すあたりに、
ママの愛情?が感じられるようでもあります。


・よし…三人同時受けだ!(のび)

これ、チンピラたちは糸を取られるのを待つのみだから、
圧倒的不利じゃないのかなあ。
あやとりバトルにおいて、仕掛ける側はどうやって「攻撃」するのでしょう?
ゆらり、と糸を取ろうと構えるのび太が異様に「決まって」います。
格闘の予備モーションにも似ているのだということに、改めて気づかされました。

あやとりで「戦う」というF先生の発想がそもそも凄いのですが、
今回のアニメでは、それをさらに絵的にも面白く発展させているようでもありました。
「しんえい銀行」は「野比家の家計が大ピンチ」に出てきたあの銀行?


・あたしたちがついているわ! 勇気を出して!

しずかをはじめとする女の子三人組に取り押さえられるドラちゃん。
なんかer…というか、
あやとりって腕を押さえてできるものなんでしょうか
注射を嫌がる子どもを確保する様子にも似ている気がします。


・ぼくはひもとかを見るとネコの部分が作用してウニャーってなっちゃうんだ!(ドラ)

今回の話は原作の「手がゴムマリだからあやとりできない」
というオチがどうなるのかが注目されていたのですが、こうきたか!

自主規制?的なものについては、
大パニック!スーパー赤ちゃん」で
「薬」を「キャンディー」にしたように、
「溶けるまでに時間がかかる」「他の人が使うことができる」
という新たな展開につなげた例もありますが、
今回はどちらかというと
大あばれ!のび太の赤ちゃん」の場合に近いかも……
「架空生物製造機」と言いつつも、
実質「人間製造機」のままだよねというアレ。

あくまでごくごく個人的な印象ですが、
途中のドラの様子は、「ウニャー」となるのを防ぐため、というよりも、
やはり忌避しているようにも見えました。
「原作どおりかと思わせておいて、意外なオチを」という趣旨なのか、
「オチ以外は原作どおりにしてます、解釈は自由にどうぞ」
ということなのか……

皿のクリームをなめるドラがネコっぽくもあるので、
どちらでもありかもしれません。
いずれにせよ、猫化オチが唐突に感じられるのは
意図してやっているような気がしました。

「あやとりがいくらうまくても、偉い人にはなれないからね」
と諭すドラがまんまるい手をぶんぶか振っているのも、
狙っているような気が…しないでもない……?


・「これ、はしごだからー!」(のび太)

女の子たちの「そう、おじょうず」の素っ気無さも素晴らしいですが、
誰も居なくなった空き地に響き渡るのび太の叫びがまた……
たぶん途中で気づいてはいるのでしょうが、
表情を崩すことも無く、
ゆらゆらと魂が抜けたように6段ばしごを掲げるのび太が
お気の毒すぎます。
だんだん声が大きくなってくるのが切ない。



と、いうことであやとり世界の王様として
ひとときの夢をみた野比のび太氏でしたー。


 ◇

<ピッポとザンダクロスのロボットクイズ>

「このロボットの特技はなんでしょう?」(ピッポ)
「巨大あやとりー!」(のび太)

ピッポにスルーされたのび太は5段ばしごで締め上げて、
その存在を認めさせようとします。
そうか!「あやとりでの攻撃」ってこういうことか!

時代劇の捕り物などを見ると、はしごは退路をふさぎつつ、
集団の動きをまとめて取り押さえるというように使うようです。
が、このはしごはひもなので引きちぎられてしまいました。
なるほど、破損率の設定された武器か……(違

閑話休題。
恒例のザンダクロスのコントですが、
今回は「ザンダクロス フィーバー」というステージで
舞い踊る姿を拝むことができました。
やっつけ チープなセットがなんともいえません。
だんでぃーな帽子を投げ捨てる姿にも惚れ惚れしました!

 ◇


次回は一週お休みの後、
12月3日「恐怖のジャイ子カレー」(アニメオリジナル)と
上げ下げくりであとまわし」。

上げ下げくりの無茶も好きなのですが、
「ジャイ子カレー」というタイトルが……
「ジャイアンシチュー」と対をなす発想!
果たしてお味はいかに? これは見るしかない!?

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2010/11/19 ドラえもん感想
京大では明日から4日間、11月祭(大学祭)です。今夜は前夜祭… しかーし!ドラえもんに前夜祭は関係ない! (来年は11月祭にF同好会でなにかできたらいいね。) ...続きを見る
京大藤子F不二雄同好会のブログ
2010/11/21 22:45

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
のび太はちゃんと「もしもボックス」を使うときに、「あやとりに夢中な世界に[行ってみたい]!」と言っていましたね。公式(アニメ版?)設定では、「もしもボックス」の機能は、[入力した通りのパラレルワールドに移動する]装置ですからね…セリフもその通りになっていてよかったです。あやとりのひもやのび太の指さばきがやたらきれい!!(それなら時空間のCGやひみつ道具のCGもきれいにしてほし………ゴホゴホ)ドラえもんのニャー!!となる設定については、あれはその場しのぎの設定だと思います。じゃないと、「ナゲーなげなわ」や「クモノイトン」が使えなくなっちゃいます。そもそも[オフクロー]の話で、毛糸であんだマフラーを見ても何も(ネコの)反応はしていなかったこともありますし。同じ場所でのび太やスネ夫やジャイアンが[からまっちゃったー!!]と慌てていたのは笑ってしまいました。
りっくん
2010/11/20 18:45
いつもありがとうございます。
「あやとりに夢中な世界に[行ってみたい]!」という部分は、私は何気なく聞き流してしまったのですが、確かにそこは重要なフレーズだったのかもしれません。
ひもにじゃれて我を忘れるドラというのは、私も今回限りになりそうな気がします……
春巻き
2010/11/20 22:51

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