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zoom RSS ドラえもん11年9月9日放送感想「走れドラえもん! 銀河グランプリ」

<<   作成日時 : 2011/09/16 23:50   >>

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毎年恒例ドラえもん誕生日スペシャル!
星々を巡る22世紀のカーレースに出場することになったのびドラ。
招待状の送り主は誰か? その目的は?
レースの影に見え隠れする何者かの企みと、
次々に脱落していく参加者たち!
果たしてドラとのび太のチームは優勝できるのか?
そしてのび太の「願い」は叶うのか!?


走れドラえもん! 銀河グランプリ 
 →アニメオリジナル


さあ、今年もやってきましたドラ誕スペシャル!
脚本は毎年のスペシャルでおなじみの
シリーズ構成の水野宗徳さん、
絵コンテ・演出は「ドラえもんの長い一日」も担当した高橋渉さん、
作画監督に田中薫さん、三輪修さんという布陣でお送りする
一年に一度のお祭り!

さらにエンディング「F組 あいうえお!」は
昨年の「ネコ型ロボットVSイヌ型ロボット」の
演出・絵コンテをされた大杉宜弘さんによるもの。
歌うは、映画「新・鉄人兵団」のピッポ役だった小林由美子さん!
まさにこの日のためのとっておき最強メンバーという感じですね。

龍田さん、真殿さん、三木さんらゲスト声優陣も超豪華!
もちろん水田さん大原さんたちレギュラーの皆さんも熱演で、
お話もテンポ良く、ぐいぐいと引き付ける抜群の面白さでした。

涙腺を刺激するような友情・感動話も良いですけど、
今回は「これぞエンターテインメント!」
という作品だったなあと感じます。
Fミュージアムオープンに合わせて、
現行アニメ作品である、「ドラえもん」を核に
どっかーんと花火を打ち上げる!
そんな雰囲気でワクワクし通しのドラ誕でした。

以下、話を振り返りつつ感想を。
ネタばれになっておりますのでご注意ください。


 ◇


・あったまテカテカ! ドラえもん!

9月3日のドラえもん誕生日を控え、欲しいものを聞くのび太。
ドラちゃんはロボット学校の同窓会があるとかで、
鏡を見ながら自らのボディのワックスがけに余念がありません。
しかしどう見ても塗りすぎな感じでテッカテカしてます。
これで寝たらお布団がベッタベタになる気がします。
そのあたり冴えていませんね。

プレゼントは「気持ちがこもっていれば何でもいい」と、
嬉しそうに語るドラですが、
同窓会の方はなにやら複雑な様子……
丸い鏡の中の丸い頭を見て、ふぅとため息をついております。
おまけにポスターまで丸井マリに戻ってますね。
ミーアちゃんはどうした!? 


・22世紀のネコ耳ショップ

未来に戻ったドラが立ち寄ったのは、ネコの付け耳を売る店。
……この手の需要って百年以上経っても健在なんですね。
「やっぱ男はデカ耳!」ということで、
頬を染め、目を輝かせて財布を取り出すドラ。
しかしながらお値段は小銭をばら撒いてひっくり返る程に
お高いものだったようです。
この店で扱っていたのは人間・ロボット共用の品のようですが、
ロボット専用の「パーツ」を買うにしても
お安くはないのでしょうね。


・「オレにブレーキを踏ませられるのは、
キミたちみたいなカワイイ子ちゃんだけさ」
(デポン)

パワえもん再々登場来た!! ひゃっほう!
でもさすがに三度目ともなると、
視聴者も実はいいヤツだって承知していますよね。
そこでキャラを食う…いや、
ドラをムッとさせるために、颯爽と登場したのは、
ネコ型レーサーロボットのデポン・アレックス!!

いやもうすごいですよ、ルックスが良いのはもちろん、
ドラに泥水をかける、タヌキ呼ばわりする、耳がないことを笑う!
と、ドラの逆鱗に触れる三連発です。ツンツンです。
ということは、きっとあとでデレるんですね。
過去のパワさんやワンダフルの如く。


・傷心のドラちゃんとカーレースへの誘い

のび太がしずかたちと一緒に部屋に戻ると、
そこには未来へ帰っていたはずのドラが。
しかもその頭部にはゴミ…
いや、ダンボールの耳が付いており、化け猫のような風体に。

22世紀の科学技術の結晶であるロボットが、
ハサミとセロハンテープでお手製とは!
なんというズレ…いえ、いじらしさでしょう。ホロリ。
叫びながら飛び出していったドラを訝しむのび太でしたが、
残されたカタログと同窓会の記念写真から、
ドラが耳の無い姿を気にしていると見抜きます。

ところでこの記念写真……
耳が無くて青いドラが目立つのは無論ですが、
ツリ目タキシードのパワさんも十分目立っていますし、
なにより、「ちょんまげ羽織袴姿」のネコ型が居るんですが!
奴は一体何者……?
ある意味ドラなんか目じゃない浮きっぷりですね。
もうこいつで短編一本作ってしまえよ!

ともあれ、のび太が動き出そうとするその瞬間、
空気をまったく読まないファンファーレが鳴り響き、
「おめでとぉ〜うゴザイマース! ドォラえもん様に
ギャラクシーカーレースへの特別出場権がご当選イタシマシタ!」
と、いかにも胡散臭い金髪姉さんが登場しました。
その後はもうちょっと普通のイントネーションで
しゃべっていますから、演技200%ですね。
怪しさ大爆発というやつです。

にもかかわらず、ノリノリでエントリーするジャイアン。
止めようとするのび太には
「おれは気にしないからお前も気にするな!」と
たけしさん独自の哲学で一喝。
これは暴言だけど名言のようにも思えるなあ…メモメモ。
挙句にしずかさんまで
「銀河のレースだなんてロマンチック!」などと
のたまい出したので、ブレーキ役が完全に居なくなりました。
これでなし崩し的に参加……と、思いきや、
「優勝すれば欲しいものは何でも手に入る」との言葉に、
のび太は意を決して自ら手続きをはじめます。
ポケットに、ネコ耳カタログの切抜きを詰め込んで……

飛び出していったドラも回収して、いざ旅立たん!
「どこへ?」 
「ギャラクシーカーレースさ!」
映画でもおなじみ、
友だちのために頑張るのび太は誰よりも強い!!


・ギャラクシーカーレース開幕!!

未来のトウキョウの海の上に浮かぶ
巨大サーキットに移動したのび太たち。
参加に反対するドラミの説明によると、
超空間ゲートで星をつないで走る過酷なレースとのこと。
その上レース用の車を持たないでどうするのか、と
もっともな指摘をされ、漂う諦めの空気……
だが、「何とかしてみせる」と飛び出してしまったのび太。

このシーンで背景に
車両置き場や整備工場が映し出されるのですが、
描き込み具合や雰囲気がすっごく良い!
舞台は22世紀なのですが、
そこまで現代とかけ離れているわけでもなく、
鋲のようなものが打ち付けられた壁材も印象に残ります。
建物からは排気筒などもつき出していますが、
こう見えても機能的なものは22世紀の水準なのでしょうね。
パワえもんとドラが待ち合わせした場所もそうでしたが、
いかにも「未来世界!」とメカメカしく華々しい感じではなく、
我々の暮らす世界の延長線上にありそうな、
架空なりの現実感にドキドキします。
「21エモン」のトウキョウシティより、
もうちょっと手触りがありそうな世界というか。


ゴンスケ自動車 自転車

満を持して登場しました、
藤子ワールド越境キャラクター、我らがゴンスケ!!
昨年の「VSイヌ型」にもちょこっと出演していましたが、
今回は「天の川鉄道の夜」にも匹敵する重要な役どころで、
他の「全ゴンスケ」に共通の「職人魂」を魅せてくれます。
「21エモン」や「天の川〜」のときと同じ
龍田直樹さんが演じられているのも嬉しいですね。

今回は工場街のはずれの
胡散臭い自動車…改め「ゴンスケ自転車」店主として、
のび太に驚異的パワーの自転車を提供してくれることになりました。

たかが自転車、されど自転車、
ひとこぎ三百メートルのウルトラアシストで、
茜色に染まる港を疾風となって駆け抜ける!

滅茶苦茶カッコイイです! 
…のび太が変顔でなければ(笑)。
いやもうね、こういう「ちょっと寂れた場所の怪しい工房で
主人公が凄い技術屋に出会う」とか、そういう展開大好きなんですよ。
ベタと言えばそうなんですけど、やっぱり燃えます。
ましてやそれが、のび太とゴンスケですから!


・「男にはな…絶対に負けられない勝負ってもんがあるのさ!」

出番の少ないパワさん、本日のハイライトはここ。
しかしシビれる!
ドラとデポンの因縁について述べているのでしょうが、
絶対に負けられない戦いということでは
のび太にも当てはまりますね。

そういう意味でものび太&ドラとは違うポジションで、
今回の戦いを見守る存在だったと思います。
決してファンサービスだけではない…はず。

しかしドラミとの掛け合いは
なんだかハラハラ(?)するものがありますね。
「よっ」と声をかけたら「よっ」と返ってきたり、
近くに居て都合が良いからといって
1万馬力でポカポカ殴られたりするパワさん。
良いコンビ…なんでしょうか?
ポプコーンを口に放り込みまくってるドラミさんは
ひじょうにとってもすばらしくキュートでした。


・ちょいと急げや車屋さん!

いよいよレース開始の時刻。
待ちわびるのび太のもとに、
ようやく届いたゴンスケ謹製マシン!
「徹夜で仕上げたからひと眠りしてたんだ」との発言に、
「それって徹夜の意味が……」と突っ込むのび太。
ゴンスケ先生のセリフはいちいち面白すぎます。

ついに披露されたのび&ドラのマシンは……
おまru……いや、
お池に浮かんでいそうな、アヒル型足漕ぎ自転車!
観客の爆笑を一身に受けて、
恥ずかしそうにスタート位置につきました。
悪いのはゴンスケの腕じゃなくて、
のび太の設計図(イラスト)なんだろうなあ。
ドラミさんだけには「可愛い〜」と好評でしたが、
昨年のドラ誕での
「センスがずれてる」という設定が生き残ってしまったか。

この時点で、先週まで散々流されていた予告映像
「レーシングスーツに身を包み、アクセルを踏み込むのび太」や、
「レースクイーン姿のしずか&ドラミ」が
完全に嘘予告だったことが判明しました(笑)!
いや、薄々そうだろうなあとは思っていたのですが、
ここまで実際と違うと、いっそ清々しいです。
というか、ソフト化もされない一瞬の(ネタ)映像に
スタッフの皆さん方気合入れすぎ! 
いいぞもっとやれ!

テレビアニメ「ドラえもん」は予告もミニコーナーも
一瞬たりとて見逃せない、全部「本編」ですね。
これジャングルの常識!!


・それゆけアヒル号!

レースが始まったにもかかわらず、
仲良く固まってしまっていたのびドラ。
しかし硬直が解けてからの追い上げは凄かった!
ドラも短い足でわっせわっせとペダルを漕いでおります……
ペダル? ペダルって?

いくらハイパワーでもなんでも「自転車」が出場できる時点で、
既に何でもアリなんですよねえ、この「カー」レース。
この後の波乱の展開を感じさせます。

人力だろうが何だろうが、
有無を言わさぬスピードで連結ブリッジを駆け抜け、
超空間ゲートへと飛び込むアヒル号!
岩だらけの星を突っ走っていく雄姿に
ギャギャーンと盛り上げる音楽が相まって、
これはもう映画並みのスケールですね。
なんだかアヒルでもカッコ良く思えてきたぞ!

と、そこで進路に巨大な岩が立ちはだかる!
ドラ「右だ!」
のび「左だ!」
……え?

と、いうことでそのまま勢いを失うこともなく、
真正面から岩に激突してしまった!
トンガリ岩は真っ二つですが、なぜか二人は生きております。
それは幸いなのですが……

うん、落ち着いて考えてみよう。
この車、なんでハンドルが 二 つ も ついているんだよ!?
「交通安全のお守り」といい、
よくわからないギミックが多数内蔵されているようです。
ゴンスケ先生の考えることはさっぱりわかりません。


・ロの字大好き!?

ゴンスケ先生曰く「自転車につきもの」のパンクを直して
再スタートしたのび&ドラ。
しかし岩だらけで速度が出せない状況……
そこで、「障害があったらぶっ壊せばいい!」
ということでコエカタマリンで破壊する戦法に出ました。
レースでありながら運転技術とか関係ナッシングですが、
今更です。
なんだかこういうゲームがあったような気がしますね。

早速「ワ」の字を飛ばすのび太でしたが、
『ざんねん! ワの字は空を飛ぶものだった!』
と、いうことでくるりと一周、輪を描いて戻ってきたワを
すんでのところで避ける二人。
もっと攻撃に向いた文字は無いのか?ということで、
昨年ジャイスネを制圧したときにも用いた
「ロ」の字による連続攻撃!
かくて、ロロロロロロロロ……という叫びで
岩を砕きながら進むアヒル号。
うーむ、なんだこの画。シュールすぎる。


・アヒルさんの首はなぜ長い

ようやく順調に進み始めたアヒル号。
だが、ゲート通過最下位のチームは脱落という
容赦ないルールが待ち受けていた!
前を行く某いとうせいこうさん似のレーサーの車からは
まだまだ距離を離されている。
どうする? どうなる!
そう、こんなときは秘密のボタンでパワーアップだ!

と、良い子のみんなの期待にお答えして、
アヒル号が驚異の変形を遂げ……
みょぉぉぉんと伸びた首がゴールを通過し、
無事セカンドステージを突破。
確かに驚異ですけど、むしろ怪奇ですけど!
これってアリなんですか、アリなんですね。
ギャラクシーカーレースが過酷な理由って、
実はこのノリについていけるかどうかなんじゃないでしょうか。


・「誰かさんみたいに意地っ張りなだけかもよ」(のび太)

サードステージは溶岩の湖の星。
「テキオー灯を使用していても暑い」というのが
ちょっと謎なのですが、
性能限界を超えているということなのか……??
ともあれ、これに車のクーラーをプラスして
どうにか普通に過ごせるというほどの高温の中、
デポンは不調を訴えた車の点検をしておりました。

偶然(それを主人公特性と呼ぶ)通りかかったのび太は、
デポンの顔に汗が浮かぶのを見て
何のためらいも無く、笑顔であべこべクリームを差し出します。
デンジャさんをはじめ、
数々のツンキャラをノックアウトしてきた必殺技ですね。

しかしデポンはクリームをはね除けてひと言。
「オレは誰も助けないし、誰にも助けられたくないんだ」
……
皆さん良いですか? このセリフをしっかり覚えておきましょう。
ドラじゃなくてもムッとするようなデポンの発言ですが、
この手の方々の扱いに慣れているのび太さんは
「意地っ張りなだけではないか」と見抜きます。
恐ろしい子……!


・忍び寄る"ネコ耳"

フォースステージは放棄された巨大宇宙ステーション。
原因不明の磁気嵐により中継映像が乱れ、
選手たちの様子がスタジアムからは一切不明に。
ドラミたちのもとに入ってくるのは
どっかで見たような名前の連中のリタイア情報ばかり……
不穏な空気漂う中、ドラたちが事故車両のドライバーに話を聞くと、
「謎のネコ耳に突き落とされた」とのこと。
ネコ耳……まさか?

緊張が走る中、再びデポンと出会ったのびドラ。
「ミチサキステッキ」に従って左へ進もうとするドラを
「そっちは危険だ。イヤな音がする」とデポンが止めました。

さあ、皆さん覚えていますね、さっきのセリフ。
『オレは誰も助けない』……? 

ダウトダウトダウトーッ!!
なんと素晴らしい! のびちゃんの予想的中!
デポンさんはドラと同じように意地っ張りさんなだけでした。

忠告を無視して進んだドラに対し、
アヒル号ごと体当たりして、爆発を回避させたデポン。
お前は子守りロボットだろ!
レースに勝つよりも大事なことがあるんじゃないのか?

と、ドラに本来の役目を諭します。
自分が疑われていたことを察しつつも、
伝えるべきことは伝える……ぐっと来ますね。

そう、参加しているのはドラだけではないのです。
ドラとのび太のふたりで組むチームなのです。
ネコ型でありながら、ネコに見えないロボット……
しかし、どんな姿であれど、
子守りロボットの魂まで失われたわけではありません。
のび太と育んできた友情、
そして信頼関係は、確かに誇れるものであるはずなのです。

ここで全国のお茶の間で
デポンさんの株がぐんぐん上昇したに違いありません。
かく言う私もそのひとり!


・ふたりの意地っ張り

フィフスステージは奇妙な生物蠢く未開の惑星。
おそるおそる進む
「ジャイアントスネオアンドシズカーズ」(少しひねれ)の元へ、
歯が光りそうな金持ち青年ベンガルからの通信が入ります。
「ネコ耳ロボット…デポンに攻撃された!」
というメッセージを最後に途絶える映像。
これに逆上したジャイアンはデポンを車ごと襲撃し、
チーム「ジャイスネしず」(要約)は
危険行為で失格となってしまいました。

つまり、現場の映像は大会本部に届いていなくとも、
参加者の状況を感知するシステムは作動していたのですね。
と、いうことはベンガルが何者かの攻撃を受けたこともまた、
同様に処理されていなくてはならないはず……
もっとも、剛田さんのように真正面から襲い掛からなければ、
どうにでも誤魔化せるのかもしれませんけど。

ほかの生き残りメンバーにも通信が入ったのか、
ドラたちが追いついた時には
全員でデポンを取り囲んでいるという状況になっていました。
証拠の映像がある以上、唯一「ネコ耳を持つロボット」である
デポンの疑いは濃厚……
しかしそこに「違う!」と明確に否定する声が。

声の主は……ドラえもん!
確かにイヤなやつで意地っ張りだが、
「レースで汚いマネをするようなやつじゃない!」と断言。
子守りロボットと同じように、
レーサーのロボットとしての誇りがあるはず。
なにより、自ら危険を冒して助けてくれたこと、
傍らにある大切なものを思い出させてくれたこと、
それはちゃんとドラの心に届いていたのです。


・ドライバーとスパナは代名詞

妨害工作をしていたネコ型の正体は
ネコの被り物をしたベンガルだった!
見た目こそアホっぽいですが、
デポンに疑いを向けさせ、
自分が抜け駆けるためには有効な手段。
はじめに登場したネコ耳ショップがあるような世界においては、
そこまで突拍子も無いアイテムではないのが上手いです。
ネコ耳を持たず、
ネコ耳に複雑な思いを持つドラを巻き込んだのも
すべて計画の上。
まさかまさかの分かいドライバーの登場にはひっくり返りましたが、
正しい使い方ではありますね。

……いや、見方を変えてみましょう。
スーツ姿の成人男性がネコの被り物をして、
車でも人間でも「なんでもいいからバラバラに」できる
ドライバーを持って突っ立ってる光景!
これが恐怖でなくてなんでしょう。
狂気でなくてなんだと言うのだ……!
単に「マニアックな道具を出してみました」
というだけではない(はず)ということは
後の展開で証明されます。


・「ネコ型ロボットの意地を見せてやれ!」(デポン)

意地はときに厄介なものだけれど、
何かを手に入れるための大きな力にもなる!

ライバルだった参加者たちが力を合わせ、
ベンガルの飼う巨大生物の腹から脱出を果たす!
この展開もアツいですが、
(涙目のジャイアンの「がんばる…」が可愛い)
のびドラを送り出す際にデポンがかけた言葉がもう……

先ほどのベンガルの姿を思い出すまでも無く、
ネコ型ロボットたらしめるのは、
ネコ耳の有無などではありません。
自らを、ネコ型だと思う、
その誇り、その魂こそが本質!
子守りロボットとレーサーロボットの違いはあれど、
「同じ」ネコ型として認め、託すデポン。
ドラは力強く「うん!」と頷き、
のび太とともに最終ステージへと赴きました。

普段のテレビシリーズでは
なかなか意識する機会がありませんが、
この「ネコに見えないネコ型子守りロボット」は
ドラミ、セワシ、パワえもん、そしてデポンという
未来の世界の仲間たちにも支えられて、その関係性の上に、
ここに存在しているのですよね。
彼らと過ごした、彼らの居る世界につなげるため、
のび太とともに日常を過ごし、時に大冒険を繰り広げ、
未来を紡いでいく物語……

誕生日スペシャルが毎年未来がらみなのは、
ひょっとしてそういうことを
考えてのことなのかなあと感じました。


・「ハッスルねじ、巻き上げ完了!」(のび太)
「いくぞぉー! ハッスルハッスルハッスル…!」(ドラ)

猛烈な追い上げをかけるアヒル号。
このシーンのめちゃくちゃカッコいいこと!!
「巻き上げ完了!」と宣言する大原のび太の凛々しさと、
ハッスルするドラ尻だけでご飯3杯! おかわりもって来い!
これは映画か!?と見紛うばかりの
こぶしを握り、「うぉぉぉぉっ!」と叫ぶ燃え展開!

そのアツさに比例するように、
敵役ベンガルも本性を現し外道ぶりを全開!
先ほどまでのスカした振る舞いは微塵も名残ありません。

動機も「大会委員長の娘のカレンとの結婚を認めさせるため」
という単純明快な私利私欲!
壮大すぎる理想でも、意味不明な野望でもなく、
むしろ悪役として痛快なばかり!

「庶民のお子様が!」と吐き捨てた挙句に
アヒル号に体当たりをかけ、
軌道ハイウェイごとパージをかけて振り払う
という大技に出やがりました。

アヒル号ごと宇宙空間に放り出されたのびドラ。
のび太がその丸い手を掴みドラを止めると、
頭の向こうに見えるのは丸く、青く、美しい地球……
そう、「ドラえもんみたいだ!!」
まあるく、青く、タヌキのようなロボットだけれども、
大切な友だち、だからこの手を離さない、
いつだって一緒に立ち向かう!


・「卑怯者には……」(のび太)
「絶対負けないぞ!!」(ドラ)

カレンの妨害工作もばれ、
もはやこれまで……と、しおらしく観念することもなく!
「優勝者はいない、全員リタイアだぁーっ!!」と
完全にキれて光線を乱射し始めたベンガル。
この壊れよう! この狂いよう!
中途半端な説教や萎える予定調和は不要っ!

怪我をした足で必死に踏ん張り、
ドラに勝負を続けさせようとするのび太、
そんなのび太の手をそっと取るドラえもん、
そこへ容赦なく襲い掛かる最大威力の砲撃!

爆風に飲み込まれたアヒル号、
だがその姿は白鳥のごとく、空を舞う……!

ただ綺麗な画というだけでなく、
「吹き飛ばされているだけでは……?」という
冷静なツッコミを入れるドラちゃんがナイスですね。
今回はそうそう安易に
『イイハナシダナー』には持っていきませんよね?
ドラの予感通り、翼(?)がもげて、
飛翔から一転、垂直落下をはじめてしまったアヒル号。
ピリカ星の戦車じゃないので、
地表スレスレで反転することもできません。

悪は栄えないの法則に従いまして、
ベンガルの車にピンポイントに突貫したのびドラ。
その衝撃で三人ともさらに吹っ飛ばされる訳ですが、
このときのベンガルの落下角が明らかにヤバい(笑)。
こんな一瞬にまでネタを仕込んでいることが、
作り手の本気を象徴しているようでもあります。


・転がれ!ドラえもん!

悪は(なぜか)死なないの法則もありますので、
ベンガルにはのび太のクッションになって頂きましたが、
ドラちゃんはぽよんと弾んでゴールの方へとコロコロ。
それを見たのび太は叫ぶ。
「転がれっ! ドラえもん!!」

この瞬間日本中の(いぢわるな)ドラファンが叫んだことでしょう。
『タイトルのウソつきぃぃぃっ!!』

フタを開けてみれば、
転がれドラえもん! 銀河グランプリ」だったというオチ。
こんなゴールもありなんですか、アリなんですね。
アリでいいじゃないですか。

耳の無い、あたまテカテカの
「丸いネコ型ロボット」だからこそ
「転がって」、たどり着くことのできたゴールなのでしょう。

星々を巡った過酷なレースのフィニッシュとしては、
全くカッコ良くないです、むしろギャグ。
でも、ネコに見えないネコ型ロボットの姿のおかげで、
そしてジャイアンたちやデポン、のび太と育んだ友情に支えられて、
到達することのできた栄光のゴール。

なりゆきで転がったままではなく、
最後は自らの足で歩いて(?)ラインを越えるのも良いですね。

ちょっとドジで、頼りになって、
のび太と一緒にノリノリでバカなことをやらかしてくれる、
空のように青くて地球のように丸い、
このロボットが私も大好きです。


・『そう、ぼくがかなえてあげるよ!』

某野原夫妻…ではなかった、
ベンガルとカレンは仲良く手錠でつながれて警察送りに。
パトカーに空き缶がついているところが
素晴らしく皮肉が効いています。

のび太とドラは観客の盛大な拍手に迎えられて、
インタビューのお時間。
「チャンピオンに伺いましょう……
 お望みのものは、なんでも!」

ドラえもんが欲しがっていた付け耳をプレゼントする、
そのためにレースに参加したはずなのだけれど……

けれど、もうそんなことは意味がないってわかっていた。

困ったのび太が視線を送ると、
すまして知らんぷりしていたドラが、にっこりと微笑んだ。
『何も言わなくてもわかってるよ』と、言わんばかりに。

あのF的「むすっ」とした口のラインと、
「知りませんよ」とばかりにツンと閉じた目がほどけて、
「ふふっ」と優しい笑顔になる瞬間、
たまりません。
何回でも何回でも繰り返し再生して、
一緒に笑顔になれる丸顔。

「この会場のみなさんに、
ドラ焼きた〜くさんっ、ごちそうしま〜す!」(ドラ)

激しい戦いを勝ち抜いた者の願いとしては
あまりに意表をつく言葉に、呆気に取られる人々。

その言葉を黙って聞いていたデポンもまた、
ふっとほどけるように笑顔になって、
「いいぞ、ネコ型!」と拍手を送る!

「オーケー、レッツドラ焼きパーティ!!」
マイク(司会者)の声とともに空から降る無数のドラ焼き。
いわゆるホンワカパッパ状態に
「大会スタッフめっちゃ仕事速いなあ、オイ」とか
「落ちたやつ、食えるんだろうか…」
というツッコミも浮かんでしまったのですが、
良い場面なので黙っておきます。(結局書いてるとか言わない)
みんなで食べよう、沢山のドラ焼き、
みんなで祝おう、ドラえもん誕生日!
そう、ぼくは、みんなのドラえもん!!

名曲「夢をきかせて」にのせて、
丸い風船が舞い飛び、青く丸い地球が映し出され、
いつの間にか外れていたドラのヘルメットが、
コロコロ〜っと宇宙空間を横切っていってエンド。


今年も、本当に素敵なドラえもん誕生日スペシャルでした。


 ◇


未来を舞台にしたお話については、
それ自体が「非日常世界」ということもあり、
ちょっとどうなんだろうと考えていた時期もあったのですが、
「ドラえもんが生まれ変わる日」以降の話を毎年観てきて、
これはこれでありだなと思えるようになってきました。

「未来の世界のネコ型ロボット」
という背景を持つキャラであること、
のび太との現在が、その未来に続くものであることを
再確認させてくれるということは前述しましたが、
街並みなど、未来世界の日常が描かれることや、
なにより、未来だろうが恐竜時代だろうが練馬区だろうが、
のび太とドラの関係は変わらないということも
大きいのではないかなと考えます。

誕生日だというのに毎年ロクな目に遭わないドラですが、
そんなドラのためにのび太も頑張ったり、支えてあげたり。
こうしてのび太がちゃんと活躍しているからこそ、
非日常の未来世界でも、
しっかり「ドラえもん」なんだという感じがするのだと思います。
ファンのひい木目かもしれませんが、
やっぱりのび太の存在は偉大ですね。

あとは毎年欠かせない魅力的なゲストキャラ。
パワえもん、デンジャ、ワンダフル、そしてデポン!
ツンツンだったのにいつの間にかデレている…もとい、
結構イイやつだったりするところがみんな大好きです!

お話の構造としては、レースに参加する動機も明確で、
ネコ耳とドラえもんの丸い姿というテーマも一貫しており、
また、悪役がスカッとするほど
「悪役」だったところも良かったです。

過剰な感動も、あまり考え込ませる要素もなく、
レース展開そのままにスピード感たっぷりに駆け抜ける、
「あー面白かった!」という感想がぴったりな
2011年のドラ誕となりました!!


 ◇

「F組 あいうえお!」

日本中のドラファン、
いや藤子ファンがひっくり返った
Fキャラ大集合の夢の音楽&映像。

内容については
「銀河グランプリ」に登場したFキャラのまとめと一緒に
別の記事で感想を述べたいと思います。


ただ一言、

Qちゃんが!ジャン黒が!モッコロが!
動いてる踊ってるすげええええええええっ!




 ◇

次回は一ヶ月近く空きまして10月7日。

のび太王にはさからえない」と
「あなたの良い所もらいます」。

二本ともアニメオリジナルだと思いますが、
のび太増長&人体合体系の
カオスギャグ回になりそうな予感。

出木杉の爪の垢をもらおうとするのび太に期待!

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このエピソード、面白かったです。私は、ゲスト声優が司会者役の「マ−ク大喜多」だと思いました。しかも、レ−ス中の実況が逃走中のように聞こえて面白かったです。
ドラえもんマニア
2011/09/18 09:25
こんばんは。
「銀河グランプリ」面白かったですね! 
司会者役のマ−ク大喜多さんは「逃走中」のナレーションをされているのですね。
臨場感たっぷりで、本物のレース中継を見ているような気分になれました。
「レッツ・ドラ焼きパーティ!」のセリフが特に印象的で良い締めくくりだったなと思います。
春巻き
2011/09/18 23:21
こんにちは。

2011年ドラ誕は内容がとても充実してましたね。

今回「すごい!」と思ったところは、、、。

・「ロボット学校同窓会」と言ってるくせにドラえもんズメンバーがいない。

・分解ドライバー(「てれびくん」発表の未収録話)が余裕で使われてるところ。

・ゴンスケが登場してるところ(個人的には「21エモン」の傍若無人なゴンスケの方が好きですが、、)

、、、こんなとこでしょうか?

後、欲を言えば、、しずかちゃんのレースクイーン姿が見たかったなあ、、なんてね。

来年も楽しみです!(気が早い?)

「F組あいうえお」もよかったですね。

やっぱQちゃんや黒べえ、、バウバウなんかがよかったですね。

(黒べえが踊ってるシーンはめちゃくちゃ驚きました!!)

後は、「Uボー」テレビ初出演を狙ってたんですが、、、、、、マイナーすぎたかな?


でも、Fキャラが動いてコラボしてるのはすごいうれしかったです。

長文になり、申し訳ありません。

それでは。

藤子Fオタク
2011/09/20 14:11
こんにちは。
本当に今年のドラ誕SPは充実していましたね! あんこがたっぷり詰まったドラ焼きのようでした。
ゴンスケは職人気質こそ同じものの、また別の持ち味のキャラになっていましたね。それでも「21エモン」ファン的には「車屋さん」としての登場にニヤリとしてしまいました。

あ、Uボー居なかったですね!
言われてみれば、Pポコとかぞうくんとりすちゃんなども居なかったことに気づきました。
そのあたりは、さすがに仕方がないかもしれませんが、それでも本当に多くのキャラが動いていたことは私もとっても嬉しかったです。
春巻き
2011/09/22 00:54
この話はDVDを買って観ました。

この物語は「強い意志を持って行動するのび太」の姿が描かれている作品だと思います。

レースに出場するにも車がないため、一同は諦めムードになるものの、のび太は決して諦めず、ドラえもんのひみつ道具に決して頼らず、自分の力で車を調達しました。(実際に手にしたのは自転車でしたが…)

この辺はのび太の「芯の強さ」がよく出ていたと思います。

根底にあるのは「友であるドラえもんのために」という思い、だからこそ、あれだけの強い意志を持って行動できるのだと思います。

ここぞという時ののび太はやっぱり凄いです。

mes
2015/07/09 22:25
こんにちは。確認遅くなりましてすみません。
もう4年前のスペシャルですが良いエピソードでしたね。
普段はドラえもんに無茶な頼みばかりをしているのび太ですが、誕生日スペシャルになると、いかに彼がドラえもんを親友として大切にしているかがよく分かるなあと思います。
芯の強さ、意志の強さ、そして実際にドラのために奮闘する行動力、ここぞという時ののび太は本当にすごいですね。
この「銀河グランプリ」ではドラと別行動にならず、二人で一緒に頑張る姿も観れたので嬉しかったです。
春巻き
2015/07/12 12:51

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ドラえもん11年9月9日放送感想「走れドラえもん! 銀河グランプリ」 今をトキめかない/BIGLOBEウェブリブログ
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