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zoom RSS 2012年1月15日放送「ドラえもん傑作選スペシャル」まとめと感想

<<   作成日時 : 2012/01/18 23:33   >>

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関東地方テレビ朝日で早朝に放送された番組のまとめと感想です。
テレ朝動画で配信されている
「ドラえもん傑作選100」の告知をベースに、
総作画監督丸山宏一さん、木村昴さん、
むぎわらしんたろう先生にお話をうかがうという構成で、
「キャンディーなめて歌手になろう」の再放送もありました。


当初11月29日放送予定で中止になってしまったものでしたが、
一ヶ月以上を経て無事放送されて良かったです。
(他地方やテレ朝チャンネルでも放送があるかは未確認です)
フル再放送は一本のみと、
想像していたよりも配信動画の告知・宣伝の要素が強い番組でしたが、
それだけに留まらない興味深いインタビューも楽しめました。

以下、番組の流れを追いつつ、
適宜感想を挟んでいきたいと思います。


「ドラえもん誕生100年前祭 
ドラえもん傑作選スペシャル」


関東地方テレビ朝日2012年1月15日3:25〜4:35放送


テレビ朝日前田有紀アナウンサーが
ある日アニメドラえもんのプロデューサー(※女性:川北さん?)
に呼び出され、
好評配信中の「ドラえもん傑作選100」以外で
「前田選5」をつくってみませんか、と持ちかけられるところから
番組はスタート。

選ぶにあたり、ドラえもんに詳しい方のおススメを聞いても良い、
ということで前田アナはまずシンエイ動画へ向かいます。
シンエイ動画の齋藤敦プロデューサーから紹介されたのは、
アニメドラ総作画監督の丸山宏一さん。
デスクにはてんコミドラ単行本と
わさドラTV版DVDが並べられているのを確認。
齋藤プロデューサーより
「しずかちゃんを一番上手に描けるアニメーターです」
と紹介されています。


総作画監督の仕事とは?
 →原画スタッフの描いた絵を整える。

画面では空を飛ぶしずかの原画に
黄色い紙に描かれた丸山さんの筆を重ねて違いを提示。
しずかの目鼻立ちのバランスを修正することで、
やや大人っぽく美少女度を上げ、
さらに詰まり気味だった足を若干伸ばし、
より女性らしいラインに仕上げているのがわかります。

元の絵にも味があるのでしょうが……
この変化はさすが!
前田アナの「習字の先生みたい」というコメントも
なんとなくわかるような気がします。


<丸山総作画監督によるしずかちゃんの描き方>

・のび太よりはちょっとあごがとんがっている
・目の底辺(下の位置)のラインから鼻を描き出す。
・口は鼻の下から描きだす
 =あごと口を結んだラインは顔の中心(鼻筋)より
 少し引っ込んだ位置になる
・まゆ毛は短めに
・前髪は三つの束で
・おさげは耳の後ろの位置からと意識して描く
・しずかは四頭身
・肩幅は頭の幅と同じくらい
・ウエストはやや上のほうに設定し、細くする
・足は曲線美を意識し、ひざの後ろと足首を細くする


最初に色鉛筆で丸を書いて頭の大きさをとり、
次にあごのラインを付け足し、耳を描く。
その耳の位置に沿って横に線を引き、
目の位置のアタリをつけていらっしゃいました。
藤子Fキャラのあの縦長丸閉じ目の下のラインに
鼻の傾斜の始点を合わせ、
その鼻の下から口を描きだすというバランスに。
あごと口を結んだ線が鼻の位置より奥になる…
というのは無意識に見ていた部分もあり、
なるほどと興味深いものが。
短めのまゆ毛は女の子らしさが出ますね。

トレードマークのおさげの位置については、
リアルな人間の髪の構造よりは、
ややマンガ的表現なのでしょうが、
前髪同様、しずからしさを印象付ける要素であり、
足首とウエストがくびれるのも重要ですね。
ウエストの位置とひざの裏も意識していなかったので、
さすがと唸らされるばかりです。


・丸山さんのおススメ作品は?
 →「こんなしずかちゃんイヤ!」(2011年5月6日放送)
「しゃべり方も表情もいつものしずかちゃんとは全然違うので
面白いと思う」とのこと。

ここで「こんなしずかちゃんイヤ!」の前半部が
ダイジェストで放送されました。
出木杉のほっぺをぷにぷにする場面までを
キッチリ入れてきたあたり、
編集担当の方も良く分かっている感じです。
ここで切るか、これを入れるか! そうだよねえ。

しかし、これはドラえもん傑作選100にて配信予定のため、
改めて「魔女っ子しずちゃん」(2007年5月25日放送)
を挙げて頂くことに。
「プリキュアみたいな衣装を着て、
いつも以上にはしゃいでいる。テンションがすごい高い」
とのコメントでした。

ミラクルシズール変身シーンと、
ほうき飛翔シーンを少しだけ流して、
このパートは終了。
「前田選5」の一本目は「魔女っ子しずちゃん」に決定しました。

 ◇


次に前田アナが訪れたのは
アナウンサー養成スクールのテレビ朝日アスク。
声優コースの臨時講師として
ジャイアン役の木村昴さんがいらっしゃっているところに
うかがいます。

(建物内廊下にA2版ドラえもんカレンダーが
掛けられていたのを発見)


前田アナもレッスンに参加することになりました。

STEP1:感情表現
木村さんが「き!」と言ったら嬉しい表現をする。

「(私達の)普段の生活はあまり感情を出さずに、
エネルギーを消費しないように生きているが、
お芝居では一番すごいエネルギーで感情を出す」


STEP2:具体的なシチュエーションでの感情表現
プレゼントを渡されて喜ぶ表現をする。

「関智一さんが『アフレコはスポーツだ!』って
言ったんですよ。
アフレコは例え棒立ちであろうと、
スポーツなんだっていうくらいの気持ちを持って、
思いっきり感情を表現して頂けるといい」



木村さんへの質問コーナー

→英語とドイツ語でジャイアンのセリフを披露
→いちばん好きなドラえもんのエピソードは?
 との問いに「キャンディーなめて歌手になろう」を挙げる

前田選5に入れられるかと考える前田アナでしたが、
またしても「傑作選100」の方で配信決定済みでした。

しかしどんな話かご紹介しましょう……
ということで、
「キャンディーなめて歌手になろう」
(2006年6月30日放送)がフルで再放送されました。

この頃は個人的にヘロヘロだった時期のようで、
感想を書いておりませんでした……

ジャイアンの歌声がスキマスイッチになるというのは、
無理やりはめ込んだ感もありますが、
今観るとそこも含めて笑えるかなあという感じです。
ドラがしずかの声で「のび太さん大好きよ!」と
しゃべるのはやはりアニメならではの面白さですね。
ニヤけるのび太は情けなくもあるけど気持ちはわかるなあ。

ジャイアンの歌声が公共の電波に乗ってしまったことによる、
翌日の「日本各地の被害状況の図」がおかしすぎました。
「対応の遅れは深刻化しています」って
誰が何を対応するんだよ!!

迷走していたなあという記憶が先行する時期でしたが、
先入観を取り除いてみると結構面白かったのですね。
全体的な雰囲気というのはもちろんあるでしょうが、
過度に思い込みをしてしまうというのも怖いと感じました。

悪いイメージについてのみならず、
今のように「面白い!」と感じられる時期においても、
もう少し冷静に一話一話を観ていければと思います。



改めて、木村昴さんに「傑作選100」以外で
おススメの話を選んでもらうことに。

ジャイ子に対する兄貴な一面が可愛くて良い、
ということで「ジャイ子の恋人=のび太」が
「前田選5」に加わりました。

 ◇


続いて前田アナは
「藤子・F・不二雄先生のことに詳しい方にお願いしたい」
ということで、
元チーフアシスタントであり、
現在「奇跡の島」コミック版を連載中の
むぎわらしんたろう先生の仕事場を訪問。
F先生とその創作姿勢についてお話をうかがっていきます。

・F先生に出会ったきっかけについて
藤子不二雄賞の応募・受賞を経て、
編集の方からアシスタントの募集の連絡を頂くが、
専門学校を一年残した状態だったため、
その旨を伝えに向かうつもりが
F先生が直接「手伝っていただけますか?」と
声を掛けてくださったので
「わかりました」と受けてしまいました。


当時19歳とのこと。
以前より話には聞いていたエピソードではありますが、
こうしてご本人が語られている姿と
机の上の「奇跡の島」原稿を拝見すると、
改めてため息が出るようなお話だと感じます。


・F先生はどんな漫画家だったか
何も語らず、黙々と仕事をされる方だった。

・まんがを描く上でのこだわりを感じることはあったか
基本的に断ち切りを使わず、頑固なまでに
コマの中に全てのシーンを描く。
それでいて奥行きのある背景を描かれる。


その流れを受けてむぎわら先生アシスタント時代の作品
「風の代打屋落合くん」について、
F先生が直筆でアドバイスを入れた原稿が取り出されます。

その中に
背景にもっと力を入れよう。
海辺のシーンでも環境がしっかり描き込んであれば、
ストーリーに書きつくせない生活感も出たはず」
「状況を説明するロングのコマがもう少しほしい。
アップばかり続くと話の展開もわかりにくくなる」
とのコメントがありました。

今のマンガは顔のアップが多いが、
きちんと背景が描かれていて、
今どこの場所に居てなにが起こっているのかが
ひと目で分かるコマをもっと入れると良い、
ということだとむぎわら先生がまとめられていました。

手にとられていたのはご自身の「ドラベース」と
「ねじまき都市」「竜の騎士」の単行本。
異世界の冒険を描く大長編ドラを思い出すと
おっしゃることがよく分かる気がします。
もちろん短編でも然り。

続いて取り出されたのは
「ねじまき都市」連載一回目の際の
スタッフへあてたメモ書きと、
かの伝説の「のび太の部屋に体温を与える徹底研究」。
のび太の部屋の小物や本棚についてイメージが描き込まれた
あの原稿です。

現物(もしくは複製)は映像のみで、
むぎわら先生は「藤子・F・不二雄の世界展」の図録に
掲載されたものを手に語られておりました。
原紙(に近いもの)もお持ちだとは思うのですが……
普段は仕舞われているのかもしれません。

今までは細かい指示をされてこなかったF先生が、
これだけ描き込まれてきた事については、
ちょっとおかしいなとは思った、とのことでした……

F先生が亡くなられた後、
むぎわら先生がF先生の机から、
連載三回目の下絵が全て入った原稿を発見し、
それを完成原稿に仕上げたということ、
そしてアイディアノートの参照と、
関係者と協議をしながら、
「ねじまき都市」の連載を続け、完結させたということが
語られました。

「こうして藤子・F・不二雄先生が亡くなられたあとも、
ドラえもんは引き継がれていくのです」
という萩野志保子さんのナレーションで、
F先生の思い出をうかがうパートは終了。
(※この番組全体のナレーションも萩野さんです)


引き続き「前田選5」で配信する作品を
むぎわら先生に選んで頂きます。

「ぼく自身が小さい頃一番欲しかった道具であり、
動物が大好きだ(話がしたい)」ということで
「ファンタグラス」(大山版:1980年7月10日放送)
を選択。

さらにF先生もご自身が欲しかった道具を描かれていた、
ということで「タンマウォッチ」(1980年8月20日放送)、
「入り込みミラー2」(1988年10月14日放送)
を挙げられ、計3作品が加わることになりました。

タンマウォッチは「締め切りに追われていた時(だろう)」
と語られていましたが、
入り込みミラー2を選択した理由はカットされた様子で残念。
なぜ「2」の方なのか、
先生がこの道具を気に入っていたというような
エピソードがもしあったらうかがいたかったのですが……
そこら辺は惜しい番組構成でした。

むぎわら先生の仕事場本棚には、
マンガくん旧版魔美や旧装丁オバQ、ぼん、
FFランドドラ、カラー作品集ドラ、プラスのドラなどが
置かれていたことも要注目です。


と、いうことで「前田選5」は
「魔女っ子しずちゃん」
「ジャイ子の恋人=のび太」
「ファンタグラス」
「タンマウォッチ」
「入り込みミラー2」
に決定しました。


 ◇

この配信パックを購入した方にオマケをつけるべく、
前田アナが続いて向かったのは
「アメーバ」で知られるサイバーエージェント社。

アメーバピグ内藤子・F・不二雄ミュージアム広場の告知をしつつ、
ピグ用のアイテムの製作を依頼したところ、
リサイタル会場で歌うジャイアンをアイテム化した
「ジャイアンボエー人形」のプレゼントが決定。

そこからは配信動画を購入する方法の説明に移り、
前田アナが実際にパソコンの画面を操作して
手順を解説していきます。
かなり詳細で丁寧な説明で、
この配信に力を入れている(=宣伝告知したい)
ということが伝わってきました。

萩野さんによるナレーション、
「テレ朝動画」で「ドラえもん傑作選100」
そして「前田選5」をご覧くださいね〜
ということで番組は終了。


以上が放送の主な内容でした。


 ◇

終盤の動画視聴の方法の解説のあたりは本当に宣伝というか、
これが目的の番組なんだなあという感じがしました。
ただ、そのおかげで丸山さん木村さんむぎわら先生の
貴重な映像とお話がうかがえた事もあり、
深夜枠とはいえ、こうしてスペシャル番組が制作されるのは
ありがたいことなのかもしれません。

「ドラえもん傑作選」というタイトルからは、
再放送がメインでインタビューパートが副次的なものかとも
思っておりましたが、比率としては逆だったことにも驚きです。
それでも宣伝に終始するほどでもなく、
全体としてとても興味深く観ることができました。
特にむぎわら先生の登場は、
番組説明にも掲載されていなかったのでびっくりしました。
結果として「奇跡の島」の宣伝も兼ねつつ、
アニメと原作双方からこの作品に迫ることにも
なっていたでしょうか。
丸山宏一さんによる「しずかちゃんの描き方」は
保存版ですね!


と、いうことで映像でないと
分かりにくい部分もあったかもしれませんが、
番組のだいたいの雰囲気や流れについて
伝わっておりましたら幸いです。

また機会に応じてこのような番組が
観られると良いなと思います。



(参考:以前このような番組もありました)
09年3月15日放送「はい!テレビ朝日です」まとめ
 (ドラえもん製作現場紹介ほか)


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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
初めてコメントさせていただきます。
詳細なまとめ・感想をありがとうございました!関西在住の身としては、放送内容を知ることができてとてもありがたかったです。

>全体的な雰囲気というのはもちろんあるでしょうが、
過度に思い込みをしてしまうというのも怖いと感じました。
おっしゃる通りですね。先入観を持った方が思考の上で楽だからなんでしょうかね。周りやそれまでに持っている主観にあまり左右されず、そのものを素直に楽しめればいいですよね。

宣伝が目的というのは何となく察しておりました。昨年の放送中止の後、こうして放送されたのは、100選の宣伝が理由と言うのは否めません。
でも、丸山総作画監督やむぎわら先生のお話しは貴重だったでしょうし、放送されたことは意義があると思います。関西で放送される機会があればぜひ視聴したいです。

長々と失礼いたしました<m(__)m>
タマゴン
2012/01/21 01:10
タマゴンさんこんにちは! 
いつもお世話になっております。コメントありがとうございます。
少しでも内容や雰囲気が伝えられればと思っておりましたので、ご覧頂けてとても嬉しいです。
傑作選配信の意義もそこにあるのかもしれませんが、改めて以前の作品を視聴するとまた違った視点で楽しめますよね。今後の新作も旧作もなるべく新鮮な気持ちで素直に視聴していけたら良いなあと思いました。

丸山さん木村さん、むぎわら先生のお話もとても興味深かったので、CS等でもまた放送の機会があれば良いなと願います。
春巻き
2012/01/21 09:19
話し長いですねーあんた・・・
3b
2012/02/01 14:10
こんにちは。
いつも文章が長くなってしまい申し訳ありません……
ちょっとずつでも、読みやすくて内容も楽しいものを書いていけるよう頑張っていきます!
春巻き
2012/02/05 22:18

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