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zoom RSS 映画ドラえもん「のび太の宇宙英雄記」感想その2(各場面編)

<<   作成日時 : 2015/03/31 00:02   >>

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ということでこちらの「感想その2」では
映画ドラえもん「のび太の宇宙英雄記」(略称スペヒロ?)について、
場面を振り返りながら実況風に感想をつづっていきます。

ネタバレになっていることと、
主観とノリ優先の寒い文体であることをご了承ください。
※記事の実際の公開日は6月8日です

全体的な感想は
宇宙英雄記感想その1」の記事へどうぞ。

 ◇

・映画館入場開始!
やってきました、今年もドラ映画! 
座席を確認して、グッズをチェックして……
わ、35周年集合グッズがいっぱいあるぞ!
ひゃっほう、ヒーローバッジ(ネクタイ)も売ってる!
そうそう、ぬりえとパンフレットは絶対買わなくてはね。
まだ読まないけどパンフに記念スタンプ押そう。あれどこだ。
わ、もう予告編が始まる! 席に戻れ〜!


・東宝の"光のシグナル"(あのロゴ)来た!
この長さ、予告映像じゃないぞ、ここから本編だ!
ああ、ワクワクするなあ……


・うら山のタヌキ
おお! 今年は初っ端からドラえもん登場だ!(違う)
……コレわざとですよね?


・月見台にミステリーサークル出現!
このあと住人の間で話題に…なるかなあ?
皆さん怪現象は野比さんちの周辺で慣れているだろうし。
アロンは到着するなり倒れているけど、
怪我じゃなくてただの疲労だったのかな?


・のび太お兄ちゃんのあやとり
ちびっ子に囲まれているのび太、新鮮でいいなあ。
同じく子どもたちに慕われているアロンと重ねた描写ですね。
あやとりが人を笑顔にできる「技」であると感じられる場面。

ただ、「昼寝」や「射撃」同様、原作では
「生活で役に立たず、褒められもしない特技」
だったからこそ、のび太というキャラが立ち、道具を使ったとき話が盛り上がる、という部分もあるので、これで良かったのかは正直微妙かも。
でもちびっ子たちの笑顔とか、「またねー!」と手を振ってから帰るのび太はすごくいい!


・オープニング
「夢をかなえてドラえもん」のキャラクターソングバージョンだ!! うおー!
のび太が後ろ向いたまま「えいえい」とポーズ決めていたり、ジャイアンとスネ夫が壁紙を押しあいして陣地を主張していたかと思えば、ドラが仲裁に入っりつつちゃっかりセンターを確保していたり。
いや、まさに、こういうのが観たかった!
5人それぞれのイメージカラーで分けてあるのもいいなあ。


・「ビックリ!」 「ドッキリ!」 「キョーイ的!」
テレビの中の「銀河防衛隊」は、デザインの元ネタである「ミラ・クル・1」の3人にあまり似ていなかったのが残念。動くくるみさんが観たかったなあ。
テレビの3人の能力は「ドリル・電撃・怪力」の組み合わせなので、くるみさん(仮)が電撃で遠くから敵を弱らせたところを接近技でしとめる感じになりそうですね。
あれ、今回のび太たちには"協力技"ってあったっけ……(コミック版にはあるのに)


・「ぼくもヒーローになれたらなあ」
のび太がヒーローになりたがる動機って、この番組の影響というだけではちょっと弱いかも。
話が進むと「アロンの力になりたい」という気持ちが引っ張っていくようになるのだけど、何かもう少し、のび太自身と結びつくような理由があった方が盛り上がったかなと思います。
例えば「開拓史」では、うまくいかない現実からの逃避と、求められることの嬉しさという側面があったので、どうしてもそれらと比較してしまう部分が。
もちろん、同じことをやっても仕方ないと分かってはいるのですが。


・主演・監督・脚本・演出・プロデュース=野比のび太
恒例ののび太さん妄想劇場。
自分がヒーロー、ジャイスネが敵役、しずかがお姫さまなのはわかるけど、
何故ドラまでお姫さま役に設定したのか!?
のび太の中でもやっぱりドラ=女装のイメージが強いのかなあ。
ドーラシア姫の縄もほどかず、キスを思いっきり避けているのび太が笑えます。

妄想なら自分に都合よくできるけど、それは自分以外の誰かを救うことはできるのか?
自分がひとりでできないことは「不可能」なのか?
妄想の世界は自分自身が限界となってしまうけれども、現実で仲間と力を合わせれば可能性が無限に広がっていく。
実はそういうことを示す深い場面だったのかも。


・「ヒーローになってくる!」(のび)
「車に気をつけるのよ」 「……え?」(ママ)
あ、今年のリアクションは普通だ!(←末期症状)
ママやパパといった「日常」を象徴する要素と映画の冒険が接する部分、
毎年このパートの描写が好きなんですよね。いいなあ。
コーヒーを淹れて、テレビで放送する映画を楽しみにしている玉子さんも可愛い。
カレンダーは5月、ママは半袖、のび太が長袖というのも生活感があって細かいなあ。
庭の花がとても綺麗だったのも印象的です。


・アクション大女優しずか
うら山で剛田さんだけがノリノリで撮影をして(させて)いる間、
しずかさんはスネ夫を手伝うでもなく、パラソルの下で雑誌をめくり休憩中。
「付き合ってられないわ」と言わんばかりにあくびする仕草がリアルな感じでいいです。
自分の出番の時は結構ノってるのにねえ。
レジャーシートから下りるときの「トントン」と靴を履く動きも雰囲気出てます。


・プロデューサー(詐欺?)ドラ
グラサンにセーターを羽織って現れたドラ。
これでもかというほど怪しさ大爆発!
「撮影がいまひとつまとまらないようですね。エーエー」
と、ゴジちゃん人形をバシバシ叩きながら言うドラ(=水田さん)のうさん臭い演技が最高でした。特に「エーエー」がステキ。
劇場内のウケも良く、マネして楽しそうに座席を叩いている子がいました。


・ワンダーシズカ
『しずか怪力いじりネタ』も2年続けるとちょっと……
飛び上がる場面のスカート周りが気合い入りすぎぃ!(褒め言葉)


・ドラたちが(観客席に対して)後ろを向いたまましゃべったり、キャラの顔が重なっていたり、アップにならずに引いたままだったりするカットが多い
アニメというより映画的、舞台的な画面なのかな。


・「銀河防衛隊のリーダーはぼく!」(ドラ)
のび太たちと同じ番組を観ていて、
自室にポスターを貼ってるくらいファンで、
世話している子どもを押しのけて、ちゃっかり一番良い役を確保にかかる子守りロボット!
そんなキミが好きだ!


・バーガー監督登場
登場するなりジャイアンに食われかけるというゲストキャラ至上でも屈指の扱い。
うむ、映画の後の食事はハンバーガーで決まりだね!

「スピ」じゃなくて「ウピ!」と言っているようなのは、大人の事情でしょうか。(元ネタ:「夢幻三剣士」の「スピルバーガー監督」)
頭のゴマがカメラになっているのは上手いなあと思いましたが、「気難しい」という設定があまり生きなかったのは残念。
単なる「道具」じゃなくて、本人の「やる気」とか感情が設定されているなら、そのへんを引き出す展開が後々あるかと思ったのだけど。


・みんなの得意技をグレードアップ!
ジャイアンはケンカが強いけれど、技としての凶暴さを強調しないために「相撲が得意」ということに絞ったのかなあ。
あ! テレビ版でバレンタインデーになぜか相撲ネタを加えていたのは、このネタをサポートするためか!!(15年2月13日放送「バレンタインにはおモチとすもうを」)
そういえばスネ夫がランドセルを改造する話(2/27「無敵のスーパーランドセル」)もありました。
しずかの風呂好きはみんなしってるね。


・タケコプターをキャッチするジャイアン
ドラが各人に投げてよこす場面で、スネ夫たちは頭の上に載せるだけなのだけれど、ジャイアンだけ「パシッ!」とタイミングよく掴むのがカッコいい!


・「おれさまの役者人生を全て監督に捧げるぜ!」
「つい、役者の才能があふれちゃって〜」(ジャイアン)
演じている木村昴さんが劇団の座長をされているので、個人的にイメージが重なって感じられました。


・ポックル星へ出発!
バーガー監督の演出で暴れていた怪獣が、
ただのぬいぐるみに戻って、ぱたっと倒れる描写にゾクリ。
撮影だと信じて旅立ったのび太たちと重ねて、虚構であることの恐さがじわじわ来ます。


・ポックル星の危機を語るアロン
協力の申し出に感激して涙ぐむ様子から、「映画撮影」とは違う何かを敏感に感じ取るのび太。こういうのび太の描き方良いなあ。
「スペースパートナー社」は握手のマークなんだね。皮肉が効いてる。
え? 保安官ってアロンひとり?
そいつらが宇宙海賊であるという確証って、アロンは結局何で得られたの??
星の人たちにもそれを示せばいいだけでは?
ポックル星の事情がややこしくて、頭がちょっと追いついていかない……
ありゃ、ここで劇場の子どもがザワついている。
「もう帰ろうよー」って聞こえたのが悲しい。


・ワープの合間に
宇宙空間にくりまんじゅうが見えたぞオイ!


・海賊連中に見つからないように荒地に降りるつもりが遊園地に墜落
なにか理由があるのかと思ったけど、ただの宇宙船の不調?
(コミック版ではそのへんの描写があったので削ったのかも…)


・「一度誰もいない遊園地で遊んでみ〜たかったの〜♪」(しずか)
言い終わる前に駆け出していくしずかさん。
ルンルンな声の弾み方いいなあ。


・ダミーのはずの遊園地の作りこみがすごい
設備もちゃんと動くし。
ハイドさんたちはその技術力で、真っ当に働いた方がお金持ちになれるんじゃないかな?


・「あんなの知らない、健闘を祈る?」(ドラによるバーガー監督の吹き替え)
あ、ポケットに逃げ込むという禁じ手をあっさり使っちゃうんだねえ。
バーガー監督はこの時点では「危険に付き合うほど気分が乗らない(むしろ逃げたい)」という意識なんだろうか。
それが、のび太たちの撮影を「最後まで自分がやろう」と思うに至ったのは、大きな変化だと思うのだけど。その辺の心情描写も観たかったかも。


・「ホンモノって現実ってことだよね!?」
核心を突くスネちゃまのセリフ。
言いにくいけど大事なことを改めて言葉にするという、
映画でのスネ夫は重要な役回りだなあ。


・アロンの表情を思い出すのび太
本当の宇宙海賊が相手と知ってしまった。
きっと怖いに違いない、でも信じてくれたアロンのために何かをしたい!
その思いがのび太を動かすとき、それがヒーロー誕生の瞬間。


・ひみつ木っち
「アパートごっこの木」の改良版として売られているのかな。
滑り台になっている入り口、地下茎を元にした個室、みんなで作戦を練るための部屋、そして出動ポッド! 
いいなあこういうの、わくわくする、憧れる!
この場所(崖の上?)自体が、既にアロンにとっての秘密の場所のようなので、隠れ家としては二重構造になってるのが整理されると良かったかも。


・「ぼくのうら山と一緒だ!」(のび太)
アロンとのび太、ふたりの心が近づいてきた感じ。
基地に入るのび太に手を貸すアロンもいい。


・「アロンは本物のヒーローだよ!」
今年ののび太はちゃんと伝えられて良かった。
昨年の新魔境はペコを励まそうとしているのはわかるけど、ちゃんと言葉にできていなかった(不器用さの演出だと思いますが)のが残念だったので……
「悪を倒す」という漠然した目的ではなくて、
「人々の何気ない笑顔を守ること」が大切だと、本質をしっかり理解しているアロンもいい。
そんな、とてもまっすぐなふたりだからこそ、
のび太が本当のことを言った時どうなるのか、観ている方もドキドキしてくる。


・「必ずぼくらでポックル星を守ってみせる」と手を握るのび太
のび太がここで本当のことを言わなかったのは、伝えられなかったんじゃなくて「発端は何であっても、同じようにアロンの力になろう」と決めたからなんだろうなあ。


・寝返りドラちゃん
しっぽを動かしながらゴロゴロ丸まってる姿がネコっぽくて可愛い。


・「カツ丼七人前!」
のび太、ドラ、しずか、ジャイアン、スネ夫、アロン、バーガー監督で七人前か!
ゲストキャラまで全員で同じものを食べるっていいなあ。
"ハンバーガーがカツ丼食べてる絵面"はすごいですけど。
バーガー監督とアロンはスプーンを使っているのも細かい。
「こんな美味しいものは初めてです!」とアロンが言ったのは、
ただ単に美味しいということよりも、
ずっとひとりで戦ってきて、のび太たちと出会って、
"みんなで一緒に食べる食事"だからなんだろうな。


・銀河防衛隊、出動!
ムードもりあげ楽団の奏でる勇ましい前奏から、
挿入歌「ミラクル銀河防衛隊のテーマ」へつなげ、
ひみつ木っちから一人ずつシュパパッと飛び出してくる!
いいねえ、やっぱりヒーローものは変身シーンと出動シーンが華!
我らが野比のび太さんも凛々しい表情でビシッと決めて飛び出した!
白いパンツがまぶしいぜ!
……って、あれ、のび太さーん?
劇場内もドッと大ウケでした。


・のび太さんだけテイク2
バーガー監督の早戻し機能を使って野比さんだけ撮り直し。
律儀に音楽まで逆回しになるのが笑っちゃうなあ。
今度こそカッコよく!と思いきや、
飛び出してきたのはズボン&パンツにグレードアップ。
ズボンが脱げるのはてんコミ1巻1話からの伝統芸ですし、
ひょっとしてこのへんものび太の「得意技」として補正かかってません?

あまりのカッコ悪さゆえに、撮り直しに誰も疑問を差し挟みませんでしたが、
つまりは本物の宇宙海賊相手の戦いと知りながらも、
映画としての撮影も続行しているということなんですよね。
撮られていることをのび太たちも前提としている、ということ。
もちろん最初のような芝居がかったパフォーマンスはありませんが、
考えようによっては35年のドラえもん映画の中でも、
もっとも特殊な状態での戦いなのかもしれません。


・ポックルランド開園準備中
アロンはハイドたちが怪しいことを改めて人々に訴えるが信じてもらえず……
慕われている子どもたちにも「明日必ず見に来てねー」と手を振られるアロン。
この子達の笑顔を守るために…でも今こんなに楽しそうな笑顔なのに?
つらそうなアロンの表情が胸に痛い。

求められもせず信じられもせず、何のために戦うのか?という
ドラマとして重要な場面でしたが、
この時点ではアロンものび太も、そして観客も、ハイドたちが具体的に何をしようとしているのかを知らないので、話の到達点や問題が見えず、観ていてちょっと足元がグラグラする感じでした。


・運がいいのか悪いのか? 敵の秘密ど真ん中へ突っ込んでいくのびちゃんの能力!
なんと! のび太が落っこちた井戸が地下の秘密プラントに通じていた!?
かなりご都合主義な出来事ではありますが、もともとのび太が持っている、
「厄介なところに首を突っ込みやすい」
という傾向がライトの力で増幅されていると考えれば面白いかも。(「魔美」の「とっておきの超能力」に近い?)
ただ、そこで海賊ABが「星のエネルギーを吸い上げてドカーン〜」と、
計画をペラペラ喋ってるのはさすがにズッコケざるを得ないですが。
上司にはプレッシャーをかけられ、部下は間が抜けているとなると、
中間管理職のハイドさんも苦労が絶えないなあ。
メーバさんはどんどんシメちゃってください。


・赤い糸で結ばれた愛…いえ、友情
おお、のび太が井戸に流されながらも、あやとりの「糸」を目印に残している!
本人は無意識なのかもしれないけど、こんな応用ができたのか!
それも「糸を見つけてくれる仲間の存在あってこその技」というのが深いね。
アロンを助けたいと言ったのび太を、こんどはアロンが助けに来てくれたのも胸が熱くなる。


・「こんなドジはのび太くんしか居ない!」
ヒーローバッジを発見したドラの断言。
うむ、こちらのふたりは夫婦の域で分かり合ってますなあ。


・「何かイヤな予感……」(スネ夫)
探索と称して遊んでいたジャイアンとスネ夫はオーゴンに遭遇。
黄金に輝いたオーゴン(そのまんまや)にコテンパンにやられるわけですが、
ここのカットのつなぎ方が唐突で違和感が。
おそらく暴力シーンを見せないように、という配慮なのでしょうが、
何か見逃したのかと焦ってしまったので、もうちょっと自然に場面を変えて欲しかったです。


・監督のゴマ虫カメラ(超小型撮影カメラ)
なるほど、カメラが個人の周りを飛んで映像を撮っているから、それぞれの位置もわかるのか!
今作は道具使用に制限が入らないので、そのへんのストレスが少ないですね。
ただ、のび太の糸で居場所を伝えるというアイディアをカメラの存在が相殺しちゃってますが……

ともあれ一人ずつ撮った映像があるってことはですね、
のび太テイク2の詳細とか、しずか裸ネクタイシャワーのアップを特典映像にできるんですね!
……おや、こんな時間に誰だろう?(以下略)


・「ドラドラドラドラーッ!」
もぐら手袋で猛烈に掘り進めるドラえもんカッコええ!
なぜ掛け声が「ドラドラ」なのかはよく分かりませんが、
仲間奪還に燃える闘志がバシバシ伝わって参ります。


・もぐら叩き&とうめい空気砲ドカン!
助けに来たドラがマントで透明化したまま空気砲をぶっ放しつつ、
穴から姿を見せてハイドをおちょくるコンボ。
この映画の中で一番好きなシーンかもしれない。
テンポが良くて楽しいです。
ここだけ繰り返して観たいなあ。


・「ぼくの特技って…石頭?」
あの作品を知っている人にはちょっと胸が痛くなる技なのだけれど……
助けられたのび太がドラの頭を撫でていたのが良い!


・玉子さんに追われるハイドさん
こういうネタ大好き。
つい「ごめんなさい〜っ!」って謝ってしまうあたり、
玉子さんの恐さは宇宙人にも通じるんですね。(エリ様のママと同じく)
バーガー監督は玉子さんのデータも収集ずみだったのか! グッジョブ!
田中さんの演技も良かったです。


・しずかの帽子ポジション
しずかの頭にバーガー監督が乗って、その頭にタケコプターが付いていたんですが、
この状態でも一緒に飛べるんですね。
コレを観たあと、さっそく私の3DSのすれちがいMiiを
「ハンバーガー帽子をかぶったしずか」にしました!(オイ)


・「貴様らしい演出、気に入ったぞ」(イカーロス)
うんうん、「装置を壊しただけじゃ起動を止められない!」
っていうのはお約束だけどやっぱりハラハラするよね。
エネルギー発射装置の本体と起動スイッチを別にした理由を
「イカーロス様自らの手で起動してください」と、
ハイドなりの趣向というか「演出」という形にして
話の上で不自然にならないようにしているのが上手いです。
いや、ハイドさんイベント企画とかそっちの方面で真面目に働いても
十分イケると思いますよ。


・「喜びに満ちた笑顔が絶望に変わる……考えただけでゾクゾクするわ!」(メーバ)
メーバさんがやたら芝居がかったしゃべりをしていたのも、
映画の中で映画の撮影をする、というメタ要素に合わせてだったのかなあと思います。
もちろん彼女は「本物」だったわけですが。
宇宙海賊引退後は、自在に姿を変えられて特殊メイク要らずの女優業で決まりですね。


・グラファイトを求める理由は?
ハイドたちはお宝としてアルマスのダイヤ部分を、イカーロスは自らの身体の再生のためにグラファイトの部分を求めているということでしたが、
イカーロスも単純に「お宝」として、希少鉱石を欲しがっているだけの設定の方が良かったんじゃないかなあと思います。
何と言うか、命に関わりそうなほど弱っている姿を描いてしまったので、「悪」として「倒せば良い」と簡単に済ませにくくなっているのですよね。
もちろん、それぞれの正しさや信念がぶつかり合う物語も良いのですが、今回は別に他の方法でも手に入る物質のような気もしますし、小さいイカの姿(本体?)はいたって元気そうだったりと、イカーロスが強く求める理由がチグハグになって、まったく説得力がありませんでした。
だったらむしろ倒してスカッとするような、わかりやすい単純悪役だったほうが良かったんじゃないかなと思います。


・ハイドたちがイカーロスに従っている理由は?
あれだけ策が上手くて、演技も演出もできるようなハイドたちが、なぜロクに動けず力も完全でないイカーロスなんかに従っているのかが謎でした。
そもそも宇宙海賊の首領っぽくないのですよねえ。
ハイドたちが利用しているだけだったら、律儀に報告なんかに行かず適当にやっておけば良いし。
ハイド、メーバ、オーゴンの三人の性格や個性は、悪役としていい味になっているだけに、イカーロスのキャラ付けがうまく回っていないのが惜しいです。


・アロンに真相をぶちまけるスネ夫
みんなの包帯やケガ姿が痛々しい中での叫び。
スネ夫が正論を語るのは恒例とは言え、今回のは重い……
何だかんだで、今までの映画の戦いでものび太たちがケガしていないはずはないのですが、かなり直接的に画面に描かれていたので驚きでした。
しずかに関しては「カニバサミおさげの先がちりっと焦げているだけ」というギャグで済まされていたので、だいぶ緩和されてはいますが。
ケガ姿を描くこと自体は構わないですが、オーゴンにボコボコにやられるシーンを省略した一方なので、なんだかバランスの悪さを感じます。


・「し、しょうがないから少し帰るのを遅らせるよっ!」
ツンデレ方面で攻めたスネ夫さんのセリフ。
包帯姿の絵的インパクトのわりに、意外とあっさりみんなの戦意が戻ったので、少し拍子抜けしてしまいました。
もうひと波乱あっても盛り上がったかもしれないです。(コミック版ではジャイスネが離脱する展開あり)
スネ夫だけを弱虫扱いにするようなことはなくて良かった。


・「あと二時間で開園だというのに(宇宙からの)来場者が来ません!」
この映画で一番「えええ??」と驚いたセリフ。
ポックルランドはこの星の人間が楽しむための施設だとばっかり思ってましたが、他の星からの観光客を誘致するためのものだったようです。
ということは、開発や発展を模索していたところに付け込まれたということか……
そのあたりの描写、いや一言セリフでもいいから背景事情のフォローがあれば!
おかげでポックル星人は「人がいい」を通り越して何も考えていないかのような、不気味な感じしかしなかったです。


・「のび太くんのことは、とりあえずぼくが面倒みるから!」(ドラ)
「ドラえもんそれ得意だもんね〜!」(のび)
う〜ん、会話としては軽妙でいいけど、ヒーローものとしてはちょっと情けない。
のび太の活躍シーンはマダー?


・ジャイアンVSオーゴン、取り直しの一番!
「必殺無限ビンタ!」
「やっぱり痛いほど身体にしみこんだ技は違うぜ……」
空に浮かぶ母ちゃんの爽やかな笑顔に劇場大ウケ。
竹内さん、このひとことだけの出演か!?


・しずかVSメーバ、女の戦い!
ポックルランド周辺の調査、と聞いて
いそいそと温泉施設の探索に行ったのはダテじゃなかったようです。
そうそう、シャワーってたまに温度調節おかしいのがあるからねえ。
熱湯から冷水まで自在に操れてこそ真のお風呂好きだ!!

映画ではメーバが「溶けてやられることが前提の戦い」になっていたので、
もっとしずかがピンチに追いやられたり、切り抜けるような展開が観たかったです。


・またしても敵の母船のど真ん中へ飛ばされるのび太さん
瞬間移動ベルトがのび太にくっついたのはもしかして偶然じゃなくて、
例の「ズボンが脱げやすい特性」が、
ズボンを落とさないために「ベルト」を引き寄せた、
という補正が働いていたりするんでしょうか?


・のび太VSイカーロス?
ついにイカーロスと対峙したのび太。
待ちに待ったのび太さんの見せ場! 長かった!
って、ここまで来てまだ変哲の無いあやとりを連発するだけ……?
イカーロスにダメージを与えるどころか、完全にスルーされている状態。
いや、会話には付き合ってくれているので、意外といい人(?)なのかもしれませんが。

のび太がイカーロスを見て「なんだか弱っているみたい…」
と言ったのが「戦って倒す」以外の方向に持って行く伏線に違いないと思ったのに。


・「(みんなの笑顔を守るって)約束したんだ!」(のび太)
「知ったことか!」(イカーロス)
この言い回しはもしかして、「さようならドラえもん」の、
のび太とジャイアンの決闘シーンのオマージュかな?
(「知ったことか」と言い放つところが特にそんな感じ)


・「あの星が消滅して何が困る?」
イカーロスのもっともな…いえ、
非道な言葉についにのび太の怒りが炸裂!
手からほとばしった網が光と熱を放ち、
イカーロスを一瞬で灰と化した!
やったー、のびちゃんついに活躍の時!

……なのですが、「え?やっつけちゃったの?」というのび太のセリフが、そのまま観ている側の気持ちとイコールに。
これまで緊張感無く、イカーロスの目の前であやとりをしたり、何だかんだで普通に会話していたため、灰になったのが唐突過ぎてちょっとついて行けませんでした。
イカーロスの本体が逃げのびていたというのは、仮に敵だとしてものび太に殺しをさせないためとして理解できるのですが、絵的にはコンガリ灰にしちゃってるので結構エグいという矛盾が。
それなのに盛り上がる戦いでもなく、スッキリしない展開で、う〜ん、モヤモヤする!


・スネ夫VSハイド、機械工作と頭脳の戦い!
この二人は直接対決とはちょっと違う形でしたが、ドラの得意技「ポケットからガラクタ祭り」をスネ夫の機転でエアカーに改造したのは燃えた!
さらにハイドのリュックを解析することで、クライマックスに向けての事情解説を一瞬で済ませ、映画の上映時間短縮を兼ねた大活躍。
今回のスネ夫は特に貢献度高いです。


・「平気で嘘をつく奴らです」(アロン)
ハイドを捕まえて尋問しようとしたドラたちを止めたアロンのセリフ。
のび太たちが映画撮影だと黙っていた「嘘」も重ねてあるのかも。


・「そういえばのび太さんのことをすっかり忘れていたわ」
はっきり言っちゃうしずかさんナイス。
一人欠けても全く心配されない戦隊ヒーロー……うん。


・「 「 「 「 「 こまかいことは良いから! 」 」 」 」 」
のび太のベルトで、ハイドたちの母船に転移できると知ったときの皆さんの芸術的なハモりっぷり。
みんな理解早っ! しがみつくの早っ!
笑えたし面白かったですけど、ここらへんからエンディングに向けて猛ダッシュで巻いている感じなのが惜しい。
こういうノリでもっと観たかったよ!


・ドラえもんの空気砲が(ミニ)イカーロスにヒット
あれ、ドラ、これヤッちゃってない? いいの?


・「開園おめでとう!」→アルマス破壊
あああ発射されちゃった!
え? 間に合わなかったの? ええ〜!?
なんだかんだで止められるのかと思っていたので驚きでした。
一方で、アロンを信じなかった人たちに対して、思うところもあったり……


・カチンカチンライトで固めたのはいいけれど
この道具が惑星破壊ビームに対しても効果があるのかはともかく、この方法で一時停止させるなら、直撃する前に止めても話としては同じだったはず。
つまり「未然に防ぐ」形ではアロンの言っていたことが本当だったと誰も知らないままになるので、言葉が悪いですが、ポックル星人たちに知らしめるためにああいう展開にしたのかなあとも考えてしまいます。
本来ならパーマンとみつ夫の関係のように、誰にも感謝してもらえない戦い、という物語もあるかと思うのですが、映画のポックル星人は「人がいい」を通り越してちょっと腹が立つ感じだったので、これはこれで良かったのかなあ……
なんかこう、本筋とズレたところでモヤモヤさせられるのは、やっぱり映画としてもったいないと感じました。
カチンカチンライトはメーバ戦で伏線に使う予定だったのを、削ったと思われます(コミック版は使っているので)。


・「バーガーさん、よろしくお願いします!」
赤い糸で結ばれたふたりの愛の共同作業!(違
しずかとのび太だったらそういう解釈も可能だったのかもしれませんが、
やはりここはアロンとのび太の二人の友情で決めるシーンですね!
早戻しというのは結構反則技ではありますが、
原作「宇宙開拓史」のオチも同じくらい反則なので、
偶然ではなくちゃんと二人の意志をもって起動するのは良い演出だったんじゃないかなあと思います。

今回はバーガー監督が自らの意志で動くという展開ではなく、自身の機能を作動させるのに徹していたわけですが、本来気難しい彼が危険な戦いに同行し、撮影を続けただけでも十分のび太たちに思い入れをしていたのでしょう。きっと。
アロンの「お願いします」の言葉通り、「道具」としてのバーガー監督を使うのではなく、
銀河防衛隊の仲間の能力を信じてのものとして描かれているので、
それも良かったと思います。


・「時間はかかると思うけど、星にエネルギーが戻るように発射装置を改造しておきました」
スネ夫さんすげえ! 
さらっと言ってるけど、今作一番のヒーローはキミだよ!!
事件解決のための一番の問題を、このセリフひとつで流しちゃったのもいろいろとすごかったです。エピローグの展開早すぎー


・「守れたね。大切なみんなの笑顔!」(のび太)
アロン(aloneから来ているんですよね)にけっこう感情移入して観ていた身からすると、のび太がちゃんとアロンが守りきったことを認めて、伝えてあげられて本当に良かったです。
もちろんポックル星が元に戻ることや、議員たちが信じて謝ってくれたこと、子ども達が変わらずに慕ってくれるのも嬉しいのでしょうが、アロンはのび太のこのひとことで、本当に守ることができたという実感が湧いたんじゃないかなと思います。
「冒険後のお別れ」をベタな泣きシーンにするんじゃなくて、のび太がゲストキャラの背中を押して笑顔にする締め方も、爽やかで良いなあと思いました。
ただ、もうちょっと余韻というか尺がほしかった……!


・笑顔だよね、やっぱり!
戦いは強くなくても、みんなを笑顔にすることができるヒーロー。
「宇宙英雄記」の最後はのび太が空き地で再び子どもたちにあやとりを教える場面へ。
もちろん子どもたちの表情は笑顔。
そこにジャイアンたちも加わっているところがぐっと来ます。
そして、エンディングへ!


・miwaさんの歌う「360°」
この作品で描かれる温かさ強さを見事に表現した曲だなあと感じます。
テレビで聴いていたときよりも、やっぱり映画を観たあとの方がしみる!

スタッフロールの右側で流れているヒーローコンテスト優秀作も力作揃いだなあ。
しかしスタッフも気になる、ああ、どっちを注目すれば!(毎年こんな感じ)

ただ、映画本編の余韻にひたりたい気持ちもあるので、後日談的カットもあると嬉しかったです。完成した映画をみんなで観ているような絵とか。
「まんまるるる!」のところで地球と重なる部分や、
バーガー監督のカチンコで締めくくる演出は楽しい!


・「みんなーおもしろかったー? またね〜!」
恒例のドラの挨拶と来年の予告。
ここで子どもたちが「うん!」と言ってくれるのがすごく嬉しい!


・来年はY監督のN/T!?
もっと掘り下げてじっくり観たいなという場面がたくさんある作品なので、
どんな風にパワーアップするかとても楽しみです。

 ◇

ということで、
いろいろ惜しかったところもあるけれど、力の強さよりも心の強さ、優しさ。
大切なのは勝つこと倒すことよりみんなの笑顔を守ること!
のび太らしい、「ドラえもん」というこの作品らしいヒーロー物語になっていたと思います。
今年も楽しい時間をありがとう!


長くなりましたが、ここまでお読み頂きありがとうございます。
実況風というよりより考察が多めになってしまいましたが、映画を観ながら感じる楽しさ、興奮を表現できていたら幸いです。

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映画ドラえもん「のび太の宇宙英雄記」感想その2(各場面編) 今をトキめかない/BIGLOBEウェブリブログ
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